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VOLKSWAGEN TOUAREG W12 Exclusive |
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■発表 2006・10 |
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トゥアレグに与えられた使命が結実
SUVの常識を覆す高完成度 |
VW初のSUVの開発テーマは、「本格的なオフロード性能」
「高級サルーンのクオリティ」、「スポーツカーの走り」をバランスさせること
W12はラインアップのなかでも高次元の完成度を誇る |
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トゥアレグのV6、V8車にも好感しきりだったが、シリーズのトップに位置づけられるW12エクスクルーシブの世界は、さらに素晴らしかった。一語にすれば、開発テーマの3要素を究極レベルに近いところまで高めている、となる。それを今回の試乗で否応なくきっちり体感させられた。
とにかく、走りだしたその瞬間から次元の違う乗り味に惹きつけられる。発進時はあくまでも滑り出すが如く、そのまま軽くアクセルを踏めば、いたってなめらかにスピードを上げていく。それでいて、ひとたびフルスロットルをくれるや、レッドゾーンの始まる6500回転まで一気。しかもW12ならではのシルキーさは損なわれない。加速性は断然ながら、すべてにおいてアバウトにあらず、スムーズなのがW12流だ。排気音が耳に優しく、100km/hにすれば6速1800、5速2200、4速3000、3速4000回転とハイギヤリングなこともシルキー感のポイントになっている。
乗り心地のマイルド感も出色。W12は2.5トンを超える重量級SUVとは思えないしなやかさを身につけている。少しもゴツゴツとしたところがなく、乗り心地はソフトめ。CDCエアサスは、3モードそれぞれがうまく性格分けされているし、W12エンジンとの絶妙なバランスは、ハンドリングにも反映されている。大柄なボディを持て余すことなく、軽い2.9回転のパワステに素直に応えてくれるところがまた心憎いのだ。快適さ、速さ、逞しさが高次元でバランスされたW12は、間違いなくシリーズ最上の秀作だ。 |
文●横越光廣 写真●内藤敬仁、犬塚直樹 |
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●見るからに重厚。ハイマウントランプ内蔵のルーフエッジスポイラー、左右2本ずつのツインエキパイがアクセント。9J×20インチアルミホイールが眩しい。 |
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●シートはツートンカラーのナッパレザーコンフォートで、タッチは硬めでもサイズにゆとりがあってゆったり座れる。前席は電動で好ポジションがとれ、分割可倒式の後席はスペースが十分に広く快適だ。 |
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●要所にウッドパネルが配され高級感満点。革巻きステアリングは電動チルト・テレスコ、パドルシフト、ヒーター付。マルチファンクションなど至れり尽くせり。チルト機構付電動サンルーフが開放的。 |
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●荷室の広さと使い勝手のよさも見逃せない。容量は標準時で550L、最大1750Lに拡大。床はフラットで荷物の出し入れもしやすい。 |
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●VW最上位となるのが、狭角W型12気筒DOHC48バルブ。ボア×ストロークは84.0×90.2mmで、可変バルタイが採用されている。 |
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■リフレックスシルバーメタリック ■ブラックマジックパールエフェクト ■シャドーブルーメタリック |
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