フォルクスワーゲン初のコンパクトSUVとして2008年9月に上陸したティグアンは、デビュー以降このジャンルのベストセラーモデルとして躍進し続けている。その秘密はゴルフXをベースとした基本性能の高さに加えて、SUVモデルのイメージを覆す高速安定性の高さと、371万円から(トラック&フィールド)という手の届きやすい価格を実現したことが挙げられるだろう。
今回紹介する「Rライン」は、ゴルフR32、パサートR36などですでにお馴染みのRシリーズの内外装をパッケージしたドレスアップ仕様に位置づけられる。がしかし、それら先輩モデルたちと比べても、あらゆる意味でインパクトが大きいモデルだ。
まずはエクステリア。目を引く足まわりには、なんと19インチを採用。スタンダードな「トラック&フィールド」が16インチ、Rラインのベースとなったスポーティ志向の「スポーツ&スタイル」でも17インチだから、その違いは一目瞭然。もちろん、あわせて専用サスペンションがおごられ、専用エクステリア(フロントグリル、フロント&リヤバンパー、リヤスポイラー、ホイールハウスエクステンション、サイドスカート)と相まって、独自の雰囲気を見事に作り上げている。また、インテリアに関しては、レザーシートとステアリング、またペダルクラスターと、ポイントを押さえた仕上がりとなっている。
そして、ステアリングを握ると、続く驚きが待っていた。スポーツ&スタイルと同様の200馬力の直4DOHCターボが、もう痛快といわんばかりに1600kgオーバーの車体をグイグイと前へ押し出すのである。さすがに19インチの足まわりは連続するコーナーで意識させられるものの、コーナーでのひらり感は、思わずSUVに乗っていることを忘れさせるほど。このアップテンポ感に存分に惹き込まれた。ほかにはないキャラだけに、注目の1台といえる。
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