「BlueMotion meets GTI」というコンセプトで開発されたポロの新顔が登場した。その名もポロ ブルーGT。ひと昔前なら、燃費性能と動力性能は相反するものだった。しかし今回登場したブルーGTは、走りの楽しさはGTIに限りなく近いにもかかわらず、燃費性能はポロ史上最高のJC08モードで21.3km/Lを実現するというから驚きに値する。
まず外観だが、リヤスポイラー、ディフューザー付きのリヤバンパー、デュアルエキゾーストなど、GTI譲りのデコレートが施される。ちなみにデザインは異なるが、ホイールサイズも同じ。GTIほどやんちゃなイメージはないが、ちょっとやる気にさせてくれるデザインである。室内にはスポーツシートが装着されるなど、これまた頼もしい感じ。質感はすこぶる高く、小さくてもVW印はダテじゃない。
さて気になる走りだが、低回転域でもしっかりとしたトルクを感じるタイプ。GTIはグイグイと積極的にアクセルを踏みたくなる情熱的なクルマだが、ブルーGTはあくまでクール系。回転数を上げずとも、パワー不足を感じることなく走ることが可能である。それもそのはず、最高出力はGTIの179馬力に対してこちらは140馬力と控えめだが、最大トルクはGTIと同じ25.5kg mを発揮するのだ。一般のワインディング程度のスピード領域なら、ブルーGTとGTIの動力性能の差は、あまり感じられない。
シャシーまわりも、15mmローダウンのスポーツサス、電子制御式デファレンシャルロック(XDS)を装備。フットワークは軽やかで、コンパクトスポーツらしい走りを存分に堪能できる。まさにエコとスポーツを高次元で両立した革新的な1台である。
ミニマムカーとしてup!が登場し、ゴルフも新型となった。その間に挟まれるポロは、その両者のイイトコ取りをするジャストサイズなのが魅力。ポロブームは、このブルーGTで再びやってきそうだ。
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