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PEUGEOT 307Series |
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■発表 2005・10 |
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フランスのエッセンスが香る
佇まいと走行フィール |
2001年のジュネーブショーでデビューしたプジョー307は
個性的で洗練されたスタイリングが注目を浴びた
モデルチェンジされた新型もファッショナブルな魅力を讃える |
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多彩なバリエーションにより商品力アップ |
01年9月に日本に導入されたプジョー307は、02年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーに輝き、これまでに世界で220万台が生産された。その307が、デザインと装備を一新。ハッチバックのフェリーヌ、SWとブレーク、CCというボディタイプに、1.6Lと2種の2Lエンジンが、グレードに応じて搭載される。よってバリエーションは豊富だが、今回試乗が許されたのはフェリーヌの2.0S(4速AT)と、同スポーツ(5速MT)の2タイプであった。
最初に試乗したのは2.0S(4速AT)。Dレンジフル加速では、5800回転あたりでシフト。コーションゾーンの6400回転まで余裕があるが、箱根の山道でもそこそこのスポーティ感は味わえる。でも本来の持ち味を発揮するのは高速フィールド。100km/hは4速2800、3速3600、2速5600回転相当だ。山道では4速ATでは物足りなさを感じるものの、アベレージの速いコースではスムーズ感が引き立つ。
これが、最高177馬力/7000回転のスポーツとなると様相は一変。さすがにパワフル感がこたえられない。なにしろハイチューンのエンジンは、リミッターのはたらく7200回転レッドまでトルク感を失わず、スムーズに吹け上がる。それだけに引っ張りがいがあり、スポーツフィールも高まる。
100km/hの5速3000、4速3800、3速4800、2速6600回転が示すとおり、ギヤリングは今のレベルからすれば標準的かややローギヤード。エンジンとのマッチングのよさは、ときにパワフルに、またときには5速30km/h(1000回転弱)でも十分に走れるフレキシビリティを発揮。さらに2500回転から7200回転まで活気を呈するところがこたえられない。優れたドライバビリティとパワフル感を併せ持つところに、フェリーヌ・スポーツの価値が見い出せる。まして、エキゾーストノートは、快いスポーティ音だ。 |
スポーティかつ扱いやすく |
ロードホールディングも魅力十分。サスペンションストロークを十分にとっているのは、いかにもフランス車的。初期ロールはともかく、あるポイントで抑制され安定したフォームを保つというのが307流。4輪がしっかりと路面をホールドすること、これはシリーズを通じて当てはまる。また、2.0Sにしてそうだが、スポーツでは剛性感も引き立つ。反力が強めの2.8回転のパワステは、クイック感はいまひとつでも、たしかな手ごたえをもたらす。ラテンの血筋が流れる割には、ピーキーさはなく、万人向きに扱いやすい安定志向がクローズアップされる。
2.0Sのティプトロニック4速ATは、「ノーマル」「スポーツ」「スノー」の3つの走行モードをもち、走行状態やエンジンの状態に応じて9つのプログラムのなかから最適なモードを自動的に選択。ティプトロニックによるMT操作でもおもしろさを発揮する。
一方、スポーツの5速MTは、ストロークこそやや大きめに感じるが、軽く確実にキマるのが魅力。シンクロは強力で、素早いシフトを繰り返しても問題なし。エンジンが高速伸びするパワフルさを秘めているだけに、操作次第でスポーツのフィールを大いに堪能することができる。スタイリッシュなプジョーにして、納得できるスポーツ感、プレミアム感といえる。 |
文●横越光廣 写真●犬塚直樹 |
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●新たにハッチバックは、フェリーヌと呼称されることになった。フェリーヌとは、ネコ科の動物。ヘッドライトまわりのデザインを始め、フェリーヌのイメージがことさら息づいている。スマートでファッショナブルなプジョーらしく、どのアングルから見ても、プロポーションは魅力的だ。 |
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●407と共通した新世代プジョーらしさとネコ科動物の精悍さをテーマに、フロント/リヤエンドがデザインされている。ライトまわりは目、エンブレムは鼻で、インテークは口というイメージ。 |
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●スポーツのレザーシートは、フィットしサポート性もよい。運転席には可変量の大きいラチェット式リフターが付き、好ポジションをもたらす。後席スペースは必要十分でヘッドルームは余裕。ちなみにテレスコ&チルト機能付きとなる。 |
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●インテグラルレザーが採用されたインテリアはひと味違う高級感をたたえる。赤い指針のホワイトメーターと、リムの太いシルバーインサート付き革巻きステアリングがスポーツムードを高める。ちなみに、テレスコ&チルト機能付き。 |
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●リヤシートは2対1分割可倒式で、座面を倒すとフラットなラゲッジルームとなる。その容量は標準時では341L、最大では1328Lにおよび、使い勝手もよい。 |
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●307で最強のEW10J4S型2Lエンジンは、最高177ps/7000rpm、最大20.6kgm/4750rpmとパワフル。シリンダーヘッドはアルミ製で、クロスフロータイプの4バルブ。バリアブル・バルブ・タイミング(VVT)をもち、全般的に緻密に制御。 |
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■エーゲ・ブルー □ビアンカ・ホワイト ■アルミナム・グレー ■サラマンカ・オレンジ
■アデン・レッド ■オブシディアン・ブラック ■バロンレッド ■ルナー・ミスト
※ほか2色あり |
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SW & Break
245万〜295万円
307SWは、パノラミックガラスルーフを含めたガラスエリアが、ボディ全表面の3分の1を構成する。電動ブラインドで紫外線は防げ、意のままに開放感が味わえる。3列、7シーターとなるSWは、フェリーヌよりホイールベースで約100mm、ルーフ高で30mm拡大されている。 |
CC
389万〜437万円
ルーフはわずか25秒で開閉し、クーペに、カブリオレに変身する307CCはスタイリッシュで魅力的。ハッチバックのフェリーヌよりも全長を170mm伸ばし、全高を95mm下げた流麗なフォルムに惹かれる。大人4名が乗れるフル4シーター、インテリアのレザーも高級感をかもす。 |
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