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PEUGEOT 307 |
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■発表 ----- |
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最上の美しさとバランスを持つ307シリーズのイメージリーダー |
好調307のイメージリーダーとなる新星「307CC」エレガントでいてドライバビリティに優れたマイルド・スポーツはプジョーの魅力にあふれている |
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スタイリッシュなCCは307シリーズの切り札 |
ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーにも輝いたプジョー307は、生産累計120万台以上というヒット作。そのポイントとなるのが、ハッチバック(HB)のプラットフォームをベースに、SW(7シーター)、ブレーク(ワゴン)をバリエーション展開することだ。この魅力的なラインアップに、さらにCCが加わったというから、シリーズはますます充実。まして車名の由来たるクーぺ・カブリオレというネーミングがピタリとはまるスタイリッシュさに、強力なイメージリーダーとしての趣が感じとれるのだから、307シリーズの躍進はなお続きそうだ。
307CCは、CC、同プレミアム、同プレミアムAVN、S16の4グレード構成。エンジンは2タイプで、排気量は2Lと共通だが、ベーシックな3モデルは137馬力、S16用は177馬力という高性能版。右ハンドルのみの前3車には4速ATが、右/左ハンドルのあるS16には5速MTが組み合わされる。
HBに対し、Aピラーの角度を2.5度水平化して全高を95mmダウン。その一方で、全長を170mm延長したことで、クーペ・カブリオレというにふさわしい流麗なフォルムが際立つ。クーペでもカブリオレでも、甲乙つけがたい美しさを見せるところが307CC最大の魅力に違いない。だが、いかにイメージがエレガントだからといって、今の時代、走行フィールに妥協は許されない。
この種のモデルの傾向は、ボディ剛性と重量バランスで不足を感じさせがちなこと。でもCCの場合は、重量にして80kg増となる徹底した補強により、クーペ/カブリオレモードのいずれにおいても、HBをしのぐねじれ剛性を確保。なにしろカブリオレモードでも、ほとんどのフィールドで剛性不足を感じさせないレベルにある。さらに、十分なストロークを持つサス設定が生かされ、マイルドな乗り心地とスポーティなフットワークが両立されている。
クイックとまではいえないが、2.8回転のパワステに対し、挙動は素直。そのマイルドな手ごたえが、だれが乗っても扱いやすいハンドリングの妙。ほどよい操舵感と、自然なロール感がなかなかだ。これは、多少の差こそあれ4グレードに共通する持ち味だ。
もちろん、ロードホールディングは205/50ZR17タイヤを装着するS16がもっとも優れている。FFとしてのクセもなく、不安感なく扱えるところがありがたい。ワインディングロードではいともスムーズに、ハイアベレージを維持することができる。緑が芽吹き、景観の素晴らしいコースであればなおのこと。操縦面でもオープンエア感覚を、爽快、ファンな気分で満喫できる。 |
スポーツ派のS16と素直なベーシックモデル |
最高177馬力で5速MTのS16は、さすがにシリーズ最速。といっても加速性は、とくにパワフルというタイプではない。エンジンはトルクフル。4速1000回転・30km/hからでも加速が利くねばりと、高回転までストレスなく吹け上がる特徴を持つ。活気づくのは2500回転からで、コーションゾーンの6400回転までスムーズ。エンジン音は大きめでも、そこはプジョーらしいスポーティな音色。強烈なパンチ力はなくても、ストロークこそ若干長めだが軽く確実にキマる5速MTを素早く操作すれば、スポーツマインドをそそられる。さらに、高速走行時にも風の巻き込みの少ない、快適なオープンクルーズを楽しめるのがたまらない。ちなみに100km/hは、5速3100、4速3800回転。
S16以外の137馬力車は、シーケンシャルモード付きの4速AT仕様。性格も走行感も、S16以上にマイルドかつ素直。パワーは必要十分で、プジョーらしさは味わえる。フル加速では6000回転まで引っ張れ、そこそこスポーツ性を楽しむこともできる。4速ATは100km/hにして、4速2600、3速3600回転というギヤリングだ。 |
(文●横越光廣 写真●郡 大二郎) |
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●急角度のAピラーからスラントしたノーズへ一直線のラインが美しい。大胆なデザインだが、乗っていて違和感はなし。2分割リトラクタブル・ルーフは、25秒でスムーズに開閉。テールランプは計112個のLEDで構成され、デザインのアクセントになっている。 |
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●HBに対し全高は95mm低められた。また、トランクルームを確保するためにリヤのオーバーハングを170mm延長。ノーズからルーフへ続く美しいラインを見事に実現した。 |
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●S16以外のモデルには、6.5J×16インチの5本スポーク・アロイホイールに、205/55R16Vタイヤがつく。CCにふさわしく、見た目も性能もスマート、軽快。 |
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●室内は、全体に好仕上げでプレミアム感がある。レザー表皮のバケットシートは、タッチ、座り心地が上々。ラチェット式リフターが好ポジションをもたらす。 |
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●クローズ時には、頭上はガラス部分になるが、普通に座れるスペースを持つ。ただシート形状はいまひとつ。横転時に乗員を守る自動ロールバーを後部に内蔵。 |
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●レザーリムステアリングは、握りが太く手触りたしか。テレスコ&チルト機能つきだ。HBに対しシート座面が40mm低いので、ポジションはスポーティかつCCならではの新鮮さが味わえる。大径ホワイトメーターはデザイン、視認性ともによい。 |
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●ティプトロニックシステム付きの4速ATは「ノーマル」、「スポーツ」、「スノー」の3つの走行モードを選べる。レバーはグリップ感がよい。
●センターコンソールには、ルーフ開閉と全ウインドウ同時開閉用スイッチが並び、操作しやすい。ルーフはもちろん電動で開閉。 |
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●引き出し式のトノカバーはクーペ時には収納され、350L容量をフルに使える。カブリオレ時でも204L。低いが奥行きがある。 |
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●2LDOHCは、プジョーのミドルレンジでの中心的なエンジン。ヘッドとブロックはアルミ製。48Pシーケンシャル・インジェクションとツインスタティク・イグニッションを装備。トルクフルで扱いやすい特性を持つ。 |
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■アデン・レッド ■アルミナム・グレー ■エーゲ・ブルー ■モンテクリスト
※ほか3色あり |
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S16はもちろんスポーツ派向き。パワフルな206RCと同じ、VVT採用の177馬力・7300回転ユニットを搭載。車重が重い分、RCほど強烈なパンチ力はないが、全域にわたりスムーズで、操作性のよい5速MTと相まってスポーツフィールを堪能できる。タイヤは205/50R17とサイズアップ。上質な乗り心地と優れたロードホールディングを両立している。 |
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