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LAND ROVER DISCOVERY3 |
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■発表 2005・2 |
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オールラウンドで知らされた
その底力と快適感 |
ディスカバリー3は、ランドローバー期待のプレミアムSUV
強靱なボディと、ストローク十分な4独サス+4WD
それを引き立てる最新の電子デバイスが絶妙にコラボレート |
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最上級グレードは
4.4L V8のHSE |
89年にデビューしたディスカバリーは、第2世代までに世界で70万台を販売、プレミアムSUVとしてのバリューを確立した。そして、ランドローバーがフォードグループに組み入れられてからオールニューで開発されたのが第3世代となるディスカバリー3。先端技術を始め、見るからに最新モデルとしてインパクトのあるプレミアムSUVに生まれ変わった。日本で販売されるのは、4.4L V8と4L V6という2タイプ。V8専用の最上級HSE、V6のSE、そしてファブリックシートとなるV6ベーシックモデルのSの3グレードという構成だ。
最新のランドローバーらしく、重厚感のあるスタイルにふさわしいプレミアムな走行フィールがディスカバリー3の持ち味だ。それもオン/オフロードを通じてのこと。そのポイントとなるのは、モノコックに似たボディ構造のインテグレイテッド・ボディフレーム。軽量で強度のある高張力鋼板を用い、A/B/Cピラーにはボロンスチールを採用するという念の入れよう。それが、強靱かつほどよい柔軟性を両立させる。前後ダブルウィッシュボーン+エアサスとのマッチングは上々。前255mm、後330mmというホイールストロークは、いかなる道路においても4輪が路面をとらえ、トラクションを伝える。
まずは、オンロードにおいて。3.3回転のパワステは手ごたえよく、いきなり乗って、違和感を覚えることもなし。ごく自然にワインディングロードをスムーズに走ることができる。2570kgという重量級SUVながら、取りまわしに手こずったり持て余すこともない。思った以上に素直で、ハードにコーナリングしても弱みは見せない。ロールもとくに気にならず、走っていて気持ちよいほど。乗り心地は重厚。唯一気になったのは、舗装の継ぎ目などではサスがバタつくような不快感をともなうことがあったこと。 |
悪路において
抜群の走破性を発揮 |
ハードなオフロード・コースでは、たくましい走破性と重厚感を見せてくれた。とくに大きな岩がイレギュラーに突き出た岩盤路での乗り心地とステアリングのキックバックのマイルドさ、そこなわれない快適感にはホレボレ。急な下り坂で真価を発揮するHDC(ヒル・ディセント・コントロール)、片側車輪の荷重が抜けて浮き上がりそうになると、自動的にブレーキを制御して転倒を未然に防ぐARM(アクティブ・ロール・ミディゲーション)などにより、ハードな悪路の連続を苦もなく走ることができた。というより楽しんだと言ったほうが適切か。ディスカバリー3が、次元の異なるオフロード・スポーツの醍醐味を味あわせてくれることはたしかだ。
V8ユニットは、優れた遮音効果のせいもあり静粛性が高く、もちろんパワフル。ZF製6ATとのマッチングもよく、いかなる道路においてもいたってスムーズ。Dレンジフル加速では6200回転でシフト。中高速域でのシャープさとあいまって、その気になればスポーツフィールを堪能できる。シーケンシャルシフトもまた楽し、という調子。
100km/hは、6速1600、5速2200、4速2800、3速3800回転足らず。オンロードではスムーズ快適に、悪路では実力派SUVとしての本領を発揮。重厚な乗り味を含め、優越感に浸れる魅力の1台だ。 |
(文●横越光廣 写真●内藤敬仁) |
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●「デザインワークは内側から外側へ行われた」とデザイナーは言う。つまり、ドライビングポジションやボディの見切りなどを重視したうえでのエクステリアデザインということで、なるほどと感じさせる。一見すると角張っているようでも要所に絶妙なアクセントを加え、重厚かつインパクトがある。 |
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●ボディ外寸は、従来車より全長130mm、全幅で30mm拡大されただけだが、キャビンは断然広くなった。HSEにはAFS、18インチアロイホイールなどが標準装備。 |
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●タッチが硬めのレザーシートは座り心地、サポート性がグッド。前席はパワーシートで、微調整がきく。 |
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●ドアの開閉音も重厚とあって、気分よく室内に乗り込める。ゆとりのシートともども2列目の居住性は上々。 |
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●3列目シートもとくに窮屈感なく、大人2名が座れる。2列目とはポジションがずらされ、前方視界を確保。 |
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●ダッシュまわりは要所をクリスタル調に面取りして、武骨な圧迫感を感じさせないようにスマートにデザインされている。テレスコ&チルト機能付きステアリング、デザインがよく見やすいメーター類、ボディの見切りのよさに感心する。 |
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●グリップ感のよいセレクトレバーは、シーケンシャルMTでの操作感がよい。カップホルダーなど収納も重宝。 |
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●テールゲートは、従来の横開きから、上下分割式に変更。荷物の出し入れもしやすいフラットな荷室は断然使いやすい。奥行が2mとなり、容量は最大2500Lに。 |
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●アルミヘッド/ブロック採用の軽量なジャガー製V8は、ボアを86→88mmへ拡大し、4.2→4.4Lへスケールアップ。最高出力発生回転数を6000→5500回転へ抑えSUV向きに。 |
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□チャウトン・ホワイト ■マヤ・ゴールド ■ザンベジ・シルバー
■ジャバ・ブラック ■ボナティ・グレイ ■トンガ・グリーン
※ほか2色あり |
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コンセプトカーのレンジストーマーでアピールしたテレイン・レスポンスが、量産モデルとして初採用。センターコンソール上のロータリースイッチにより、5つの走行モードをチョイスできる。オンロード、滑りやすい路面(草/砂利、雪)、泥/轍、砂地、岩場などに画期的に対応。道路状況に合わせ、ただスイッチを回すだけでOKという優れものだ。 |
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