FRスポーツとして生まれ変わったCTSも、今回の新型で3世代目となった。より精悍になったマスクが進化の度合いを表す。ハードウェアも一新され、かなりイマドキ感が高まった。
その最たるモノがエンジン。なんとボンネットの下には2L直4ユニットが収まることとなる。もちろん、最近のニューモデルの例に漏れず「直噴式」であり、また「ターボ」でもある。要するに世界的なパワーソースのダウンサイジング化が、ここでも行われたわけだ。ただし、このエンジンは新しく開発されたものではない。すでに先行発売されているATSにも採用されている。最高出力も276馬力と表示されていることから、ほとんど同じスペックと考えていいだろう。
それでもCTSにこのユニットが搭載されたのは、ボディの軽量化が実現したから。フレームにアルミを多用したことで従来型から100kg程度の減量に成功している。つまり、パワーウェイトレシオはグッと上がった。
ということで、6速オートマを駆使しながらテストドライブしてみた。すると、走り出しから、これまでよりもスポーティさが明確に高まっていることに驚かされた。フレームにアルミを使ったからであろうか、全体にカッチリしたフィールが強まっている。ステアリング剛性もアップし、操作に対しカタマリ感を得る。Vシリーズとまではいかないが、そんなイメージだ。
となると、もっとパワフルなエンジンも搭載可能だろう。いずれV8ユニットからなるVシリーズが追加されるだろうが、かなり期待だ。リヤ18インチのタイヤサイズはまだまだ余裕があるように思えた。20インチは軽くいけそうだ。いずれにせよ、精悍なマスクとともによりアグレッシブな走りを楽しめる一台に仕上がっている。
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