プロが証言! 自動車ジャーナリスト 九島辰也に聞いてみた

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プロが証言! 自動車ジャーナリスト 九島辰也に聞いてみた

Q.世界中のあらゆる賞を総なめにするゴルフってそんなにいいんですか?

1974年に登場して以来、一貫して、高いクオリティと機能性、優れたコストパフオーマンスを世界中に示してきたゴルフ。
7代目ゴルフが示したクオリティは世界中に衝撃を走らせた。世界基準を引き上げるという、その任務はまた達成された。

九島辰也

自動車ジャーナリスト 九島辰也
自動車ジャーナリスト
九島辰也
男性ファッション誌副編集長を経験するなど、ファッションにも造詣が深い自動車ジャーナリスト。
フォルクスワーゲン ゴルフVII
フォルクスワーゲン ゴルフTSIハイライン
フォルクスワーゲン ゴルフTSIハイライン
フォルクスワーゲン ゴルフTSIハイライン
主要諸元
フォルクスワーゲン
ゴルフTSIハイライン(7速DSG)
全長×全幅×全高 4265×1800×1460mm
ホイールベース 2635mm
トレッド前/後 1535/1510mm
車両重量 1320kg
エンジン 直4DOHCターボ
総排気量 1394cc
最高出力 140ps/4500〜6000rpm
最大トルク 25.5kg m/1500-3500rpm
サスペンション前/後 ストラット/4リンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤサイズ前後 225/45R17
新車価格 249万〜299万円
(GTI除く全グレード)
フォルクスワーゲン ゴルフ
昨年11月、輸入車初の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた瞬間のひとコマ。東京モーターショー会場だ。右はVWグループ社長の庄司茂氏。左は実行委員長の鈴木俊治氏だ。

他ブランドだけでなく先代も乗り越える使命

 振り返ると昨年のゴルフは物凄かった。輸入車初の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのはご存知のように、年初から海外ではアワードを受賞しまくり。欧州カー・オブ・ザ・イヤー、そしてワールド・カー・オブ・ザ・イヤーもそう。まさに大きな賞を総なめといった感じだ。ほかにもお膝元ドイツのザ・ベスト・カー・オブ2013なんてのも受賞しているし、もっといえば、日本でグッドデザイン賞も獲得した。

 受賞要因はいろいろあるが、これらの受賞歴からも多岐にわたっているのがわかる。クルマの専門家による高い評価ばかりか、デザインの専門家による目線でも支持を得ている。また、クルマの専門家といっても、ところ変わればなんとやら。それぞれの地域や道路環境で評価軸が異なるのはいわずもがなだ。

 という観点から鑑みると、まさに全方位的によくできていると言わざるを得ない。走行性能から環境対策までを網羅していることになる。

 インテリアの仕上がりもそうだ。「走りはいんだけど、この内装はないだろ〜」ってクルマはけっこうある。クルマはエクステリアデザインにばかり目が向けられるが、ドライバーが目にするのはインテリアの方が時間が長い。つまり、そこを怠っては元も子もなくなるのだ。その点、ゴルフの室内はいい。シンプルながら味わいがあり、さらにクラシカルな雰囲気も漂って往年のゴルフファンにも刺さる。「これなら前の方がよかった」とはならない。

 そう、ここが肝心。ゴルフはまさにコンパクトカーのベンチマーク。つまり、その仕上がりがライバルの進化を生むと言っても過言ではない。と同時に、先代モデルもライバルであることが重要なカギとなる。その意味じゃハードルは高い。

 なので、それを超えたことも高く評価された一因。「ゴルフはいいに決まってる」のを超えるのは至難の業。いやぁ、厳しそう。生まれ変わってもゴルフの開発担当者にはなりたくない……。

VII-I
フォルクスワーゲン ゴルフ VII-I
フォルクスワーゲン ゴルフ VII-I
前とカタチがあまり変わって
いないみたいですが?
揺るぎないスピリットが
込められた確たる造形美
 7世代目となった新型だが、どこからみてもゴルフとわかるデザインを持つ。そう、これが大事。ロングセラーモデルだけに大きなデザイン変更は命取りになりかねない。
 ただ、それでも進化は必要。ということで、全体をモダンに仕上げながら太いリヤピラーなど、初代をモチーフに取り入れた。つまり、“らしさ”を散りばめたのだ。
 手がけたのはVWグループのデザインを統括するワルター・デ・シルヴァ。多くの賞を得たことからもわかるように、彼のデザインは成功した。
フォルクスワーゲン ゴルフ
ゴルフの日本発表には2人のデザイナーが来日。右がデ・シルヴァ、左は初代をデザインしたジョルジェット・ジウジアーロ。
立派になったいまも
お買い得でしょうか?
偉大なる由縁は価格を超えた品質
 「最近のクルマはどれもデカい」なんて言葉を耳にする。ゴルフも例に漏れず、初代から比べてとグンと大きくなった。その理由は衝突安全性に関係する。考えてみてほしい。横からの衝突に耐えるのはドアを厚くしそこにビームを通すしかない。なので、全幅はそれなりにならざるを得ない。そのためフォルクスワーゲンは、初代のサイズ用にはキャビンを小振りにしたポロを用意した。
 で、ゴルフはというとゴージャスさも加味。イマドキはコンパクトカーとて高級感は要求される。小さいクルマは安くてつくりもチープ、なんてのは昔の話。それじゃ質感ある新型は値段が跳ね上がったのかといえばそうではない。つまり、お値打ちなのだ。
フォルクスワーゲン ゴルフ
不変のフィロソフィーPhilosophy of VOLKSWAGEN
 下の写真をご覧いただければわかるように、ゴルフの伝統的なデザインアイコンはこの太いリヤピラーに他ならない。ここがデザイン的な“らしさ”であり、全体的なフォルムの中で個性を発揮する。もっといえば、それに合わせたリヤウインドウの大きさ、テールランプやバンパーの位置と形状もそう。それらが関連してゴルフを生み出すといってもいい。おもしろいのはフロントピラー。リヤに相反するように角度はモデルごとに変わる。新型はかなり角度がついているが、これはエアロダイナミクスの観点から計算されているのだ。
九島辰也のオススメは? フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
主要諸元
フォルクスワーゲン ゴルフGTI(6速DSG)
全長×全幅×全高 4275×1800×1450mm
車両重量 1390kg
エンジン 直4DOHCターボ
総排気量 1984cc
最高出力 220ps/4500〜6200rpm
最大トルク 35.7kg m/1500-4400rpm
サスペンション前/後 ストラット/4リンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤサイズ前後 225/45R17
新車価格 383万3000円
スパイスを効かせた高い「ゴルフ濃度」
 ゴルフファンなら琴線に触れる「GTI」。スタンダードモデルに対するスポーツバージョンだ。で、こいつも伝統の一角を担う。なんたって初代ゴルフからこのグレードはラインアップされてきた。現行型は2L直4ターボ。最高出力は220馬力を発揮する。トランスミッションは6速DSG。パワーもそうだが、ハンドリングが気持ちいいのが美点だ。
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
フォルクスワーゲン ゴルフGTI
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