オープンエアの爽快感をより鮮明にしてくれる
信号待ちでとなりのクルマが屋根を開けてオープンになった。横に座る彼女の嬉しそうな顔が印象に残る。
ニースやモナコ、そしてサンタモニカやビバリーヒルズ。高級車が当たり前のように行き交う街でひと際目を引くのがオープンモデル。ロードスター、コンバーチブル、カブリオレ、呼び名はいろいろあるが、いつの時代もどこでもオープンカーは明白な「豊かさ」の象徴だ。
オープン、クローズと変化する見た目の優雅さに加えて、乗っている人間が感じる抜群の開放感こそが、ほかのクルマでは味わえない特有の「豊かさ」なのだ。見た目の存在感や車内からの視界、風の感触など、その爽快感は格別。
さらにひと昔前までとは違いルーフの開閉は非常に手軽になり、気軽にオープン走行を楽しめるのもポイント。急な雨にも心配は無用で、オープンカーはもはや使い勝手の意味でも遠い存在ではなくなった。
そんななかで、ルノー ウインドはちょっと特別なクルマだ。水辺の生き物を思わせるカタチもそうだが、MTの設定のみであること、2シーターであることなど、積極的にオープンエアモータリングを楽しんでほしいというルノーのメッセージが受け取れる。MTのデキは大変よく、これまでAT車にばかり乗ってきたというユーザーにも挑戦してほしい。クルマをドライブすることがこんなにも爽快なのか、という境地を体験する価値はその控えめなプライスをはるかに上まわるはずだ。
一方のMINIロードスターは、MINIという強烈なキャラクターにさらに「オープン」という味付けをしたことで、楽しく、華やかな雰囲気を全開で発している。オープンカーとしての資質に申し分なく、オープン走行時の快適性が高いうえ、ボディ剛性感も高い。
コンパクトカーがオープンドライブをもっと爽快に、より贅沢にする。