人気自動車ジャーナリストが高らかに宣言、「自動車のプロだって、愛車にはこだわります!」 日ごろから数多くのクルマと接し、厳しい眼で分析、評価を行っている自動車ジャーナリスト Profile 自動車ジャーナリスト 95年モデル こだわったからこそ現実となった出会いご覧のとおり、何とも野蛮なこのクルマを手に入れたのは今から2年半ほど前のこと。いつも整備でお世話になっているガレージから出物があると聞いて、もう即決でした。 そもそも子供の頃から憧れていたポルシェ911。念願のオーナーになれたのは7年ほど前、31歳のときでした。993型のカレラを中古で購入したのですが、実際に手に入れてみると思っていたより刺激が薄く感じられて……。911初体験の相手である85年式カレラのプリミティブな乗り味の印象が強かったせいでしょうか。そのときから、よりスパルタンなカレラRSへの憧れが芽生え始めたのが、このクルマとの出会いに至るきっかけでした。 じつはこのクルマの前に一旦はカレラRSを手に入れることもできました。でも心のどこかで、それを探している最中に出会って、買うつもりになったのにドタキャンされたカレラRSクラブスポーツのことを忘れられず……。とは言え希少車。願いは叶わないかなと思いつつ、懇意のガレージに出物があったら声をかけてほしいとお願いしていたら、1年もしないうちに「売りに出ました」という話が飛び込んできて……。世界でわずか200台超しかないクルマだけに、そんなにすぐ出てくるなんて奇跡だ! と即決したわけです。 こだわること。それって中古車選びにおいてはある意味、簡単ではありません。新車なら自分のこだわりをオーダーして形にできますが、中古車はすでに世にあるものがすべて。理想と100%合致するものに巡り逢えるのは奇跡に近い確率です。 でも、だからこそ楽しいんですよね。条件が厳しくなると、自分が本当にこだわっているのはどこか、よりハッキリと解ってきます。たとえば私の場合も「希少車だし出てくれば何でもいいや」というわけではなく、探しているうちに走行距離や乗られ方を相当気にしている自分を、再認識したところはありますし。 しかも面白いのは、そうやってこだわっていた筈なのに、そのすべてを覆す、心を一撃で撃ち抜く出会いも稀にあるということです。あんなに黒がほしかったのに、たまたま出会った白にひと目惚れ、みたいに。それも中古車ならではの、「出会い」の面白さじゃないでしょうか。 自分の話に戻れば、懇意にしているガレージの存在も大きかったですね。まずひとつには前のオーナーの使い方を知っていたという意味で。更に言えば、自分とは違った視点で自分のことを知ってくれているという部分も大きい。たとえば、自分の挙げた条件に合致していないものでも、きっと気に入るだろうと「こんなのどう?」と提示してくれたりするわけです。そして案外、しっくりくるのはそういうクルマだったりもする。そんなよい出会いの可能性を、懇意のお店という存在は広げてくれるかもしれないのです。 これから輸入車を買う、あるいは買い換える人には、こんな時代だからこそ是非、自分なりのこだわりを思い切り反映させた1台を選んでほしいですね。色にこだわるのでも、相場より安く買うことだっていい。こだわりを反映した、あるいはその過程で出会ったクルマは、きっと満足度を、そして愛着をより深いものにしてくれるに違いありません。 私自身も、物凄くこだわって、そしてきっとそのこだわり故に重なった偶然によって手に入れることができたこの911カレラRSクラブスポーツは、多分一生手放せないだろうなと思っています。この本を読んでいる皆さんにも是非、そんな出会いが起きてくれたなら、サイコーに嬉しいですね。
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