文豪と道の物語 小さなクルマの大きな冒険

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文豪と道の物語 小さなクルマの大きな冒険

フィアット 500C

コンパクトカーで、「軽快感」を楽しむグランドツーリングに編集部・鈴木が挑戦!

コンパクトカー

主要諸元
フィアット 500C 1.2ポップ(5速AT・デュアロジック)
全長×全幅×全高3545×1625×1505mm
ホイールベース2300mm
車両重量1020kg
エンジン直4SOHC
総排気量1240cc
最高出力69ps/5500rpm
最大トルク10.4kgm/3000rpm
サスペンション前ストラット
トーションビーム
ブレーキ前/後ディスク/ドラム
タイヤサイズ前後175/65R14
新車価格239万円

暮らしと文化が重なった道の歴史にはロマンがある

舗装されていない旧道

舗装されていない旧道は、ただ走るだけで冒険している気持ちになる!

グランドツーリングの本質が日常を脱出する冒険旅行だとしたら、絶対的な距離の多い少ないではなく、ドライバーや同乗者が受ける刺激も含め、乗っていくクルマに対しての相対評価であってもいいと思う。たとえば、高級サルーンならあっという間に到着してしまう道程も、コンパクトカーなら十分に冒険になるからだ。そんな思いを胸に、フィアット500Cのエンジンをかける。

ソリッドの白に赤いトップが可愛らしいこの1.2ポップの最高出力はたったの69馬力。しかし、オープン化の際にピラーを残したことで、重量増はわずか40kgに収められている。それでも、ソフトトップは電動だし、トップに一体化されるリヤウインドウはガラス製。しかも、このエンジンには、最近話題のアイドリングストップ機能が標準で備わる。

目指したのは伊豆半島。人気の観光地だから、普通の時間帯に出かけたら渋滞は必須。だから、今回は金曜日の夕方に出かけることにした。東名高速から下田街道を南下、国道136号から天城山を超える414号を経て、下田へと抜けるルートだ。

じつはこのルート、川端康成の小説「伊豆の踊り子」の舞台を巡る旅でもある。作品は、旧制第一高等学校の2年生である“私”と道連れになった旅芸人の一座との交流を描いたもので、作者の学生時代の実体験がもとになったという。

作品の舞台となった天城峠には2本のトンネルがある。ひとつが、70年に完成した新天城トンネル。そしてもうひとつが、1907年に貫通した旧天城トンネルだ。踊り子が歩いたのはもちろんこっち。

標識に沿って国道をはずれると、狭く未舗装の旧道があらわれる。わだちや石にガタガタとゆすられ、ときおり来る対向車とのすれ違いに注意をはらいながら進むと、ようやく旧天城トンネルと対面できた。このトンネルの開通により、北伊豆と南伊豆をむすぶ街道最大の難所「天城越え」は克服されたという。

旧道を下り414号に戻ると、今度は大パノラマが広がる。河津七滝(かわづななだる)ループ橋だ。先ほどとは、うってかわった開放感を味わいつつ、デュアロジックを駆使して走らせる。ワインディングでの500Cは、まさに水を得た魚のようで、イタリア車の面目躍如だ。

小説では下田で主人公は踊り子と別れ、船で東京へと帰った。しかし、僕の旅はまだ終わらない。冬の海の美しさに心を奪われながら、500Cのステアリングを左へと切った。

キャンバストップ

キャンバストップは電動により指先ひとつでスムーズに開閉。トランクを開くときには自動でトップが可動する。

フィアット 500C 内装荷室の収納力は182L

コンパクトなオープンカーという成り立ちにも関わらず、荷室の収納力は182L(バックレスト格納時547L)と優秀。1泊旅行なら大人4人分の荷物が収まる。

「伊豆の踊り子」のブロンズ像

河津七滝のひとつ初景滝には「伊豆の踊り子」のブロンズ像が建立される。渓流はおだやかで自然は非常に美しい。

旧天城トンネル

旧天城トンネルの修善寺側入口にて。1904年に完成、道路トンネルとして初めて重要文化財として指定されている。

天城山のトンネル 河津七滝ループ橋 旧道を降りると414号に合流

天城山のトンネル(幅員3.5mのため通行注意)を抜け、旧道を降りると414号に合流。河津浜方面にしばらく走ると河津七滝ループ橋が表れる。また、ループ橋のたもとには無料の町営駐車場も整備されている。

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