いまでも乗りたい！ちょいクラ・スポーツ クーペ10台

3シリーズの頂点に君臨するM3の伝説はこのE30型から始まった｡最初のM3はレース参戦を目的に造られた純血のスポーツモデルと呼べるもので､その心臓部には195馬力を発生する2.3L直4が収められる｡現在でも希少価値は極めて高い｡

｢世界で最も美しいクーペ｣と呼ばれた初代6シリーズが登場したのは76年｡当時の5シリーズをベースに､スラントした力強いノーズ､スリークなルーフラインが与えられたラグジュアリーモデルだ｡現在でも物件はそこそこ流通している｡

現在メルセデスのスポーツ仕様と言えばAMGだが､190Eの時代にはメルセデス純正の高性能モデルもあった｡それが｢2.3-16｣｡その目的はM3と同じくツーリングカーレースへの参戦｡後に｢2.5-16｣となり､限定のエボモデルも登場した｡

911の第3世代となるタイプ964｡前身である930のデザインを踏襲するが､バンパー形状などは現代風に改められ､今見ても古さを感じさせないスタイルを構築｡4WDやATの導入も話題となった｡現在の相場は350万円前後と､かなり手頃に｡

91年に登場した944の後継となるFRポルシェが968｡シルエットは944のイメージをそのまま引き継ぎながらも､ポップアップ式の丸形ヘッドライトを採用するなど､より新鮮味のあるデザインとなった｡走りの評価も高く､通好みの1台｡

A310に続くアルピーヌのロードゴーイングスポーツがV6｡鋼管製バックボーンフレームという成り立ちはA310から引き継がれ､スタイルもキープコンセプト｡リヤに積まれるのは2.5Lターボと2.8L｡ポルシェ911の強力なライバル車だった｡

デルタはVWゴルフクラスの実用車だが､日本ではスポーツモデルHF系のイメージが強い｡それまでのGr.Bに代わり､WRCのGr.A参戦を目的に開発された同シリーズは､87年の登場以降年々進化｡90年代半ばまで生産され多数が輸入された｡

66年のジュネーブショーで発表され､幾度にも及ぶマイナーチェンジを重ねて93年まで生産されたロングセラーのオープンスポーツ｡最後期型は2.0Lのインジェクションエンジンが搭載され､デザインも現代風に一新｡質感も大幅に高まった｡

シボレーが送り出す伝統のスポーツスペシャリティがカマロ｡82年〜92年モデルの11年間に渡って生産された3世代目は､先代からホイールベースを縮小し､走りに振った味付けがなされた｡スポーティな｢IROC-Z｣など多くの仕様が存在する｡

名車Eタイプの後継車がXJ-S｡ただし正真正銘のスポーツカーだったEタイプに対し､こちらは2+2のGTと路線を大きく変更｡20年以上のロングセラーカーとなり､北米を中心に販売面でも大成功｡美しいスタイリングも見所のひとつだ｡