今年発売されたクルマのなかでハートをググッと掴まれたのはマセラティ・グラントゥーリズモである。ピニンファリーナ作のこいつはとにもかくにも見た目がかっこよく、前から見ても横から見ても文句のつけどころがない。「ここからの角度はいいけど、このテールランプはちょっと……」、なんてクルマはいくらでもあるが、こいつは全方位完璧だ。
しかも、中に乗り込んでも期待を裏切らない。ちょっぴり艶っぽい内装は、乗る人に自信を持たせ格上げする。「オレもとうとうここまで来たか」ってなもんだ。ポルトローナフラウ製のレザーシートに身を沈めると、リビングのソファも買い替えなきゃ!と。まったく、どんだけセンスがいいんだ。
でもって走りも期待以上! レーシングカー張りのサウンドとともにとてつもない加速を見せる。4.2LV8は吹け上がりも軽快な高回転型。アクセルを踏むのが楽しくてしょうがない。405馬力!いやいや体感はそれ以上だ。
つーことで、今年のイチ押しはコレ。ドイツ勢のハイパフォーマンスモデルもいいが、こういうラテンの変化球も大アリ。少々予算は張るが見た目のインパクトを考えればバリュー、かもね。
ただ、もし実際に購入を考えると悩みは尽きない。いったいどのボディカラーを選べばいいのか。なんたってブレーキキャリパーだけで6色あるのだから、眠れない夜は続く。
2nd Recommend
LINCOLN MKX リンカーン MKX
この理知的デザインのアメ車は注目を集める!
この秋リリースされたリンカーンMKXも気になる。国産&ドイツ製SUVが蔓延するなか、いい感じに個性を発揮できている。第一のお薦めポイントはデザイン。突飛なことをするわけではなく、それでもしっかり自己主張する。「モダンアメリカンラグジュアリー」と言い放つだけあって、外観も内装もセンスがいい。とくにリヤの横一線ガーニッシュはレトロモダン風。それに価格もグッド。同クラスのドイツ車より200万円くらいお手頃な感じ。
主要諸元
- リンカーン MKX(6速AT)
- ●全長×全幅×全高
- :4750×1925×1705mm
- ●車両重量
- :2060kg
- ●エンジン形式
- :V6DOHC
- ●総排気量
- :3495cc
- ●サスペンション前後
- :ストラット/マルチリンク
- ●新車価格
- :650万円