いちばん小さいクルマ学級それがこのAセグメント組
A組のクルマたちは、ひとりとか2人を乗せて、そのアシとして街を走りまわるような使われ方を想定して生まれてきました。英語で言えば、ミニマム・トランスポーターってやつですね。日本車で言えば軽自動車ってとこでしょうか。
ただ、日本の軽がたいがい背の高い箱型で、ちゃんと4人座れるのに対して、背がわりと普通の高さのこの組のクルマたちは、だいたい前の2座席がメインで、後ろは「ちょっとそこいらまで」くらいなら我慢できる程度の狭さです。中にはスマート君のように、どーせ使わないんなら2座席にして身体をそのぶん小さくしてしまいましたってな、割り切ったクルマもいますけど。
ちなみに、このA組のクルマたちを眺めていると、どことなく質素なタイプと、きらびやかなタイプと、雰囲気によってふたつのグループに分かれているのに気づきます。質素なほうは、じつは旧東側の国々やアジアの途上国など所得の低い人々に自動車生活を送ってほしくて生まれてきたクルマたち。今のとこA組にいるのはパンダくらいですが、プジョー107とかもそう。もう片方は、ただ小さくて安いんじゃなく、粋でオシャレに仕立てられたクルマたち。同じフィアットでも、500はこちらで、スマートももちろんこっち。セレブのアシってところなんでしょう。ちなみにトゥインゴ君は、その中間の雰囲気ですね。
最近のエコ志向で、注目が集まってるA組なのであります。
ANOTHER MODELS IN THIS SEGMENT
現代のチンクエチェントは名車復古のお手本だ
いまだ品薄状態が続く人気のフィアット500は、パンダベースで造られている。だからFFなんだけど、RRだった昔の500の格好そのままに再現されてて、じつにお見事。内装も、素材に安物感がなく、デザイン一発なんかじゃない。値段を考えると「大丈夫?」と言いたくなるほど凝っている。豊富なドレスアップパーツも魅力的。2ペダルMTも慣れちゃえば問題ナシでしょう。