見る者を圧倒する均整のとれた美しさ |
修善寺温泉をひとまわり散策した一行はクルマにふたたび乗り込み、近くにある「浄蓮(じょうれん)の滝」に向かった。
天城(あまぎ)山中にある浄蓮の滝は、「日本の滝100選」にも選ばれた、みごとな眺めの滝ということなので、期待してクルマを走らせた。
豊かな自然の山道を20分ほど行くと、滝に通ずる道の入り口に着く。そこからわずか数分、滝の水音を耳にしながら急な斜面を階段で下っていく。
渓流にたどり着くと、ひと筋に落下する見事な滝が突如として目の前に迫ってくる。高さ25m、幅7mの滝は、見た目の清らかな美しさにもかかわらず水量が多く、力強い落下を披露してくれる。滝壺の深さはじつに15mに達する。
しばし無言で浄蓮の滝を鑑賞するともえさんは「まるで絵に描いたような、人間が設計したような、ほんとうに滝らしい滝のカタチをしてますよね」と、見とれていた。
滝から川に流れ出す水は極めて透明度が高く、滝壺や水深の深い部分は濃いブルーに彩られていて美しい。早い流れの中を自在に泳ぐニジマスも見事なコントラストを成している。
「マイナスイオンが発生している場所では思わず目を閉じて深呼吸しますけど、ここでは滝をしっかり眺めながら深呼吸しちゃいますね!」と、ともえさんが言うように、ほかの行楽客からも「ホントにキレイねぇ」と感嘆の声があがっていた。写生や写真撮影にいそしむ熟年カップルも静かに眺めを楽しんでいた。
スタッフ一同、また訪れたいという気持ちで滝を後にした。 |
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●浄蓮の滝から流れ落ちる清い水は、美しい渓流を作り上げている。そのことを証明するのが、渓流脇に作られた「わさび田」だ。この冷たくてきれいな水は、良質のわさび栽培に適している。 |
懐かしさを呼び起こす古い街並みの温泉街 |
修善寺を歩くのは楽しい。温泉街を流れる修善寺川(通称:桂川)の流れは清らかで、街全体には「どことなく」ではなく、積極的に「なつかしい」と感じさせてくれる建物が軒を連ねているのだ。
修善寺は、華やかさや賑やかさよりも、静寂こそを必要としている旅人を癒し、それだからこそ古くから親しまれている街なのだ。近代的で豪勢なホテルが目立つ温泉街が多い昨今、一度は訪れてみたい街だ。
温泉宿に宿泊してのんびりするのもいいが、日帰りでも十分に満喫できる。修善寺温泉発祥の地ともいえる独鈷(とっこ)の湯で足湯を楽しむのも、竹林に覆われた遊歩道や落ち着いた雰囲気の小道を静かに歩くのも心安らぐ。
ロケを終えたともえさんはひと言。「修善寺の雰囲気、ますます気に入りました……ということは私も大人!?ハハ!」 |
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●温泉旅館を挟み、修善寺川に沿ったように通っている竹林の遊歩道。そこに設けられた竹細工の腰掛けで「心が洗われるようです!」と、ともえさん。 |
●健康によいとされるポリフェノールを豊富に含む南米産の植物「ヤーコン」をつなぎにつかった天ぷらそば。かすかな甘みで大人気。 |
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四季紙(しきし) |
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修善寺川に面し、独鈷の湯と修禅寺を正面に見渡す風流な大型旅館「花小道」の1階にあるそば屋が「四季紙」。そば、とろろ、特製ヤーコンそばが人気のお店。川に面した席がお薦めだ。 |
ADDRESS |
静岡県伊豆市修善寺3465-1
TEL:0558-72-1178
営業時間:11:30〜14:00 |
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