【徹底紹介】メルセデス・ベンツ Mクラスのすべて

【徹底紹介】メルセデス・ベンツ Mクラスのすべて

INTERIOR & METER

運転のしやすさ機能性を損なわぬ快適性の向上

　先代のW164と比べて全長が少し伸びたが、それでもスリーサイズは4810（AMGスポーツパッケージは4845）×1925（同1950）×1795（63AMGは1765）mmの設定。巨大な印象を抱かせないのは、3列シートを持つGLクラスとの上手な棲み分けを図ったメルセデスSUVの美点と言える。最小回転半径は5.5mで、意外な取りまわしのよさを発揮する。

　そして居住性と実用性。大柄なSUVだけに期待値は高いはずだが、キャビンの広さは十分に納得できるもの。後席にリクライニング機構を加えて、シートの掛け心地も改善した新型（W166）は、一段と快適のレベルを向上させている。高い目線が生む見晴らしのよさもポイントで、居心地のよさは高級サルーンをも凌ぐ領域にあると言っていい。。

　気になるのは乗降性だが、フロアやシート座面の高さはこのクラスのSUVとして水準のレベル。とくに乗り降りがしにくいわけではない。

　で、W166となって大きく進化したのは内装の質感。大味な印象が払拭され、細部にもこだわりを感じる仕上がりとなった。そこでの注目は30万円高の設定のラグジュアリーパッケージ。これを選べば、350および350ブルーテックも本革シート、レザーARTICOインテリア（ダッシュボード＆ドア内張り）、ウッドトリムが標準となる。高級感をグッと高めることができるのだから、ぜひ選択したいアイテムだ。

	●アダプティブハイビームアシストも標準のバイキセノン式。		●中央のディスプレイは超多機能。		●荷室は690〜2010Lの大容量を確保。後席は2対1分割可倒式だ。

	●COMANDシステムのコントローラー。		●ブルーテックは19インチタイヤを標準設定とした。

効率性にも磨きをかけて進化を遂げた4MATIC

「4マチック」の名称が示すとおり、Mクラスは全車にフルタイム4WDを採用する。前後の駆動力配分は50対50（63AMGはよりハンドリング指向の40対60）がベースで、スタビリティコントロールの4ESPなどとの高度な連携により、オン・オフ両刀のハイレベルな走りの性能を追求している。ABSやトラクションコントロール、7速ATの制御も、SUVに最適化したものとなっているのだ。そして、新型で飛躍的に向上したのは環境性能。エンジンの効率アップに加えて、63AMGを含む全車にECOスタートストップ機能や電動パワステ（可変ギヤレシオのダイレクトステアリングを踏襲）を搭載したのだから、その徹底ぶりがわかるはず。抜かりのないメカの陣容と言っていい。

●3.5L V6ガソリンは直噴のブルーエフィシェンシーへ進化。272馬力／35.7kg m から306馬力／ 37.7kg m となり、燃費も改善。	●運転席ニーエアバッグを含む7つのエアバッグを装備。ユーロNCAP 5つ星のセーフティ性能も新型Mクラスの大きな自慢のポイントだ。

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