【徹底紹介】フォルクスワーゲン トゥアレグのすべて

生活のあらゆるシーンで頼もしさを感じさせる品質感

　初代のデビューは2002年。ポルシェと組んでVWが高級クロスオーバーSUV市場に殴り込みをかけたときには正直、成功を疑問視する声もあった。だが、ふたを開けてみれば約8年で50万台以上を販売するなど、トゥアレグは大当たり！VWを代表する1台になった。

　それだけに、2代目が正常進化の方向を選んだのは当然のこと。端正なスタイル、上質なインテリア、オン・オフ両刀の優れた走りの性能に磨きをかけるカタチで、「トゥアレグらしさ」のレベルアップを図った。

　開発は今回も、新型カイエンとリンクするカタチで行われたが、そこで目玉となるのはハイブリッドの新設。欧州ではディーゼル人気が定着しているが、日本やアメリカでトゥアレグ＆カイエンの勢力拡大を図るには、「ハイブリッドが間違いなく大きな武器となる」という判断だ。

　トゥアレグの場合は、3L V6スーパーチャージャーとモーターを組み合わせたハイブリッドモデルをV8ガソリンモデルと置き換えた格好だ。システムの最高出力は380馬力、最大トルクは580Nm（59・1kgm）に達し、「スーッ」と滑るようにスムーズかつ静粛なコースティング走行や、EV走行（最長2km、50km／hまで）も楽しめるのだから、V8ガソリンの廃止に異論を唱える人はいないはずだ。

　そしてパッケージ。ホイールベースを50mm、全長を45mm拡大して、後席居住性などを向上させたのが見どころだ。近年、高級サルーンの代わりにプレミアムSUVを選択する人がますます増えているが、そうしたユーザーに対してもより高い満足度を提供できるようになった。

　加えて、8速AT、スタート／ストップシステム、アダプティブクルーズコントロール、アラウンドビューカメラなどの先進装備も積極導入。まさに、VWのフラッグシップにふさわしい強力な陣容と言える。