欧州のDセグメントモデルは、近年は高級化の一途をたどっているが、当然のように508もそのトレンドを的確に捉えている。407と比べると、内装のマテリアルは格段に上質になり、造り込みのレベルやデザインの洗練度も大きく向上した。
そして、前方の空間と視界を拡大することで、開放感を高めた前席空間にも注目したい。リラックスした気分で運転が楽しめ、長距離ドライブでも疲労感が少ない理由を、そこにも見つけることができるのだ。
グレードはアリュールとグリフの2タイプを用意するが、グリフは高級&先進装備を積極採用。レザーシート、フロントソナー&パーキングスペースセンサー、エレクトリック(電動開閉)テールゲート、盗難防止アラームなどを標準装備する。ちなみに、4ゾーン調整式オートエアコンや前席パワーシート、HDDナビはアリュールにも標準で備わる。
プジョーといえば乗り心地も大いに気になるところだが、407から508の世代交代では、伝統の“猫足”をわかりやすく実感できるようになったのがうれしいところだ。407はドイツ車のような芯の硬さを感じさせる乗り味だったが(とくにV6)、508の足はしなやかなストローク感を特徴とする。よりプジョーらしいのは16インチタイヤを履くアリュールで、とくにセダンは極上と表現できる乗り心地を味わわせてくれる。
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