BMWがSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ぶ新種のクロスオーバー車の原点は、99年投入の先代X5。モノコック式のボディや副変速機を持たないFRベースの4駆メカを特徴とし、高級セダンの流れを汲む走り味は、当時のSUVとしては新鮮な印象だった。
オンロードに軸足を置き、高級サルーンとSUVの魅力を融合させたSAVは、BMWのもくろみどおりに世界的な大ヒットを記録! 新鉱脈を掘り当てたBMWは、04年に弟分のX3、08年にはクーペとの融合を図ったX6を投入し、「Xシリーズ」の充実に力を注いできた。
そうした流れを考えれば、「Xシリーズ」の入門モデルであるX1が投入されたのは、当然の成り行きと言っていい。そんなX1で、まず注目したいのはパッケージだ。
やや大型化した新型のX3と比べても全長は95mmしか短くないが、全幅は80mmナローな1800mm、全高は130mmも低い1545mmに設定されている。じつは、開発当初から日本市場を強く意識し、立体式駐車場を利用しやすいボディサイズ設定にしたという。
もうひとつの大きな見どころは、常時4駆のxDriveに加えて、2駆(FR)のsDriveを採用するモデルを用意したこと。扱いやすさ、乗りやすさ、買いやすさの点で、X1は「Xシリーズ」の存在をグッと身近にしたというわけだ。
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