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フォルクスワーゲン ゴルフ |
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フォルクスワーゲン・ゴルフ |
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INTERIOR & UTILITY & EQUIPMENT |
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快適とゆとりの進化がゴルフVの大きな魅力 |
IVからVの進化でゴルフのボディはひと回り大きくなったが、その恩恵を後席で実感するのは……意外なほど難しかった。でも、ゴルフVの後席に座ると、60mm伸びたホイールベースや25mmワイドになった全幅、30mm高くなった全高のメリットが素直に感じられる。
180cmクラスの大柄な男性が前後に座っても、後席の足下や頭上には十分な余裕があり、高い天井と大きな窓がもたらす開放感も実感できるのだから、居住性は十分に満足のいくものだ。4225×1760×1500mmの3サイズ(数値はGT TSI)をみて思わず、「ゴルフもでかくなったものだ」とつぶやく人もいるだろうが、快適性や安全性の進化を考えれば納得できる範囲にある。
さらに、前輪の切れ角を拡大することで、最小回転半径を5.1mから5.0mに縮小したのも注目のポイント。「日常の場面での扱いやすさ」という、コンパクトカーの本分を忘れてはいない。
そして、全体から漂う造りのよさ、しっとりとした質感もゴルフを特徴付ける要点。Cセグメントの品質基準を一気に引き上げた先代からの進化幅はさほどではないが、今もクラスのトップレベルにあることは確かだ。また、建て付けのいいドアを開閉するたびに、五感を通して感じられる重厚かつしっかりしたフィーリングも「ゴルフらしさ」のカギで、その感覚は安心感や守られ感という言葉に置き換えることも可能だ。
すべてを言葉で表すのは難しいが、座席に着くと……なぜか落ちつく、しっくりと馴染む。歴代ゴルフが継承してきた才能を、5代目もしっかりと身につけている。 |
見やすいメーターやナビ画面、操作しやすいスイッチ類、効きのいい空調……と、機能に忠実にデザインされたインパネ。前席シートリフターとチルト&テレスコピックステアリングを全車に標準装備するため、ドラポジも合わせやすい。GT TSIはブーストメーター、フロントスポーツシート、パドルシフト付きレザー巻きステアリングなどを標準で装備。スポーティムードも大切にしている。 |
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(1)DSG搭載車はパドルシフトを採用。電光石火のシフトが楽しめる。(2)後席は6対4分割シングルフォールディング式。350〜1305Lの容量を確保。(3)当初はDVD式だったが、現在のナビはHDD式。GTXとR32に標準、他モデルにオプションで設定。(4)カップホルダーはスライドドア付き。仕切りは栓抜きの機能も持つ。(5)ターンシグナル内蔵のドアミラーは足元照明も備わる。(6)170馬力仕様のTSIはSとIが赤文字。(7)GT TSIは225/45R17タイヤを標準装着する。 |
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ENGINE & SAFETY & TRANSMISSION |
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強固に築かれた骨格がハイテクメカを支える |
ダイレクトシフトギヤボックスのDSGに、直噴ガソリン+過給機のTSIユニット……「ゴルフと言えばハイテク」というほど、ゴルフVは高度なメカを盛りだくさんに搭載する。だが、それを支えるボディにもぜひ注目したい。
IVの時代からゴルフは先進のレーザー溶接を採用するが、その接合部の長さはVで約5mから約70mに延びた。加えて、高張力鋼板やテーラードブランク(異板厚)材の使用範囲も拡大。ねじれ剛性で15%(静的剛性は80%以上)、曲げ剛性で35%もの強化を、ムダな重量増を伴わずに達成できた秘密がそこにある。強いボディこそが、確かな走り、優れた快適性、高度な安全性……つまりはゴルフVの核と言える技術なのである。
で、もうひとつの重要技術にスポットライトを当てるとすれば、電動パワステの存在が浮かび上がる。モーターで操舵のアシストを行う電動パワステは、燃費節約などに効果を発揮する反面、操舵フィールが不自然なものが少なくない。だが、ゴルフのそれは、電動式のネガをまるで感じさせないほど自然な仕上がり。反力の自然さ、操舵のつながり、中立の据わりとも、「あっぱれ!」の完成度だ。 |
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ENGINE |
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ディーゼルと同様に、ガソリンエンジンでも直噴+過給機は大きなメリットをもたらすが、なかでもVWのツインチャージャー式TSIは注目の存在。ターボと機械式スーパーチャージャーを、互いを補い合う形で連携させ、1.4Lで2.4L並みの高性能を実現させた。小型・軽量化、高性能化、高効率化など見所がいっぱいだ。 |
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SUSPENSION |
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フロントは新設計のストラット式。アルミ製サブフレームを採用するなどして、剛性強化と軽量化をバランスさせた点にも進化が見える。そしてリヤには、まったく新しい片側4リンク構成の独立サスを導入。操縦安定性と乗り心地の高いバランス性能だけでなく、パッケージの効率化に結びつくコンパクトな設計も自慢だ。 |
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TRANSMISSION |
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今やMTベースの自動変速機は珍しくないが、DSGはツインクラッチ方式で先鞭をつけた。クラッチは奇数ギヤ用、偶数ギヤ用で専用化され、クラッチによりエンジンと連結されていない側のギヤセットも、ギヤをかみ合わせた状態でスタンバイ。残る作業はクラッチを切り替えるだけ……だから瞬時の変速が可能なのだ! |
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