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BMW 3 シリーズ |
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ビー・エム・ダブリュー 3 シリーズ |
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INTERIOR & UTILITY & EQUIPMENT |
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快適性を大きく高め上質感に磨きをかける |
E90のキャビンに入ると、まず実感するのはサイド方向のゆとり。ひじ周りや頭上側方の空間が広くなったため、先代以上にゆったりした気分でドライブが楽しめるようになった。また、伝統のコクピットタイプから、最新BMWに共通する水平基調デザインに変わったインパネも見逃せない要点。前方の開放感アップも、居心地のよさに大きく貢献しているわけだ。とはいえインテリアデザインに関しては……3シリーズをスポーツセダンと捉えるファンは、スポーティ色がより鮮明だったかつてのBMW流を支持するかも。
だが、iDriveに象徴される新しい時代のインターフェイスを取り入れれば、それに応じてコクピットのデザインも変わるのが必然の成り行き。伝統に縛られるのではなく、BMWは「革新」、「挑戦」という方向を選択した。
このデザインを初めて採用したのはE65・7シリーズで、当初は違和感を指摘する声も聞かれたもの。だが、「継続は力なり」の例えどおり、今ではBMWの個性として世に浸透し、理解されている。しかし、ナビやオーディオ、各種車両設定を一元化したiDriveの操作性に関しては、まだ理想のレベルには至っていない。そこに回答が示されれば、デザインはより本物に近づくことだろう。
そしてクオリティ。E46もクラストップレベルとの評価を得ていたが、E90はさらに前進。プレミアムDセグメントのモデルに対してユーザーが望む高級感や上質感、さらにはセンスのよさがきちんと表現されている。新世代BMWらしい隙のないまとめ方だ。 |
ホイールベースや全幅の拡大を生かし、E90はキャビンの余裕を着実に上乗せ。内装色は写真のベージュのほか、ブラック、グレーが用意され、4タイプを揃えたインテリアトリム(写真はチタンマット)や、クロス/レザー・コンビシート、ダコタレザーシートとの組み合わせで、多彩な個性を演出する。電動フロントシートを全車に標準化するなど、充実した装備内容も自慢だ。水平基調のインパネやシンプルなメーターパネルは新世代BMWのアイデンティティ。iDrive装着車は、ダッシュセンターに8.8インチワイドモニター、シフトレバー後方にコントローラーが設置される。 |
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(1)ホルダーに差し込むタイプの電子キーと、スタート&ストップボタンを全車に標準化。始動の儀式も新感覚だ。(2)前席カップホルダーは格納式。斜めにスッと出てくる。(3)十分な収納力を持つセンターコンソールには、AUX入力端子やカップホルダーを設置。リッドはアームレスト機能を持つ。(4)鋭い眼光が印象的。スモールライトリング、バイキセノンヘッドランプを全車に標準化。(5)320iの標準シューズは205/55R16タイヤ+7Jアルミホイール。だが、オプションで323i&325iに標準の225/50R16、330xi&335iに標準の225/45R17を選択することもできる。パンクをした際にも一定の条件で走行を続けることが可能なランフラットタイヤを全車に設定する。(6)トランク容量はE46+20Lの460L。スペアタイヤレスのため、フロア下に収納ボックスが設置される。6対4分割の可倒式シートバックとスキーバッグを全車に標準採用。 |
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BODY & SUSPENSION & STEERING |
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E60、E87で投入した新技術を熟成して搭載 |
E36&46時代の3シリーズは、上級の5&7シリーズよりもシンプルな構成の前後サスペンションを与えられていた。だがE90は、ロアアームを前後2本としたダブルジョイント式フロントサスと、本格マルチリンク構成のリヤサスを採用。さすがにリヤもアルミ製とは行かなかったが、上級BMWに見劣りしない内容になった。
だが、じつはこの新世代プラットフォームはE87・1シリーズで導入され、そこからE90に転用されたもの。ホイールベースの100mmの違いを除けば、両モデルは兄弟関係にある。「なんだ弟分と同じか」と落胆する人もいるだろうが……そもそも1シリーズのシャシーがCセグメントモデルとしてはとんでもなく贅沢なのだ! そこに、FRの走りを極めようとするBMWの執念が見える。
さらに、定評あるE46よりも剛性を25%高めるなど、核になるボディもしっかりと強化。そのうえで、E60・5シリーズから採用したアクティブステアリングやランフラットタイヤといった新技術を盛り込んでいる。加えて、超軽量ブロック採用の新世代直6や、直噴3L+ツインターボのN54ユニットは、E90から導入された新メカ。注目のハイテクが百花繚乱のごとく咲き誇る。 |
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ENGINE |
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2L直4に続き、E90では直6NAエンジンもバルブトロニックに進化した。新世代直6のN52系ユニットは、世界初のマグネシウム・アルミニウム合金ブロックを採用して約6%の重量軽減を実現。さらに搭載位置もより後方に移し、前後重量配分の適正化に徹底してこだわる。 |
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SUSPENSION |
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フロントのストラット式サスをシングルジョイント式からダブルジョイント式に格上げするとともに、リヤサスをセントラルアーム式から、より高度な構成の5リンク式に変更。フロントにアルミを多用し、リヤに軽量スチール製リンクを採用するなど、軽量化も追求した設計だ。 |
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STEERING |
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話題はやはり、6気筒モデルに設定されるアクティブステアリング(335iは標準)。ベースは車速感応・油圧式パワステのサーボトロニックで、ギヤ比を可変制御する専用ギヤボックスをこれにプラス。車速や走行状況に応じて、ギヤ比や操舵力(アシスト量)を自在に制御する。 |
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