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アウディ A4 |
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アウディA4 |
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1.8L直4ターボ |
かつてはクワトロ+5速ATだったが、今はFF+マルチトロニックとの組み合わせ。20kgm以上のトルクを広範囲で発生する低圧ターボの1.8LとCVTは相性がよく、力強い走りが印象的。 |
2.0L直4 |
5バルブDOHCヘッドを搭載するロングストローク型2L。スペックは並みだが、CVTが効率よくエンジンの力を引き出すため、動力性能に不満はない。こもり気味のエンジン音が惜しい点。 |
2.0L直4ターボ(FSI) |
10.3の高い圧縮比設定はFSIならでは。低回転からの太いトルクと、ターボらしい中高回転域のパワー感を両立させている。ゴロゴロ感が残る回転フィールが洗練されれば、さらにグッドだ。 |
3.2L V6(FSI) |
アウディ伝統の90度V6だが、新世代機はアルミブロック+FSIヘッドの組み合わせ。2Lターボに確実な差をつける動力性能と、高級な走り味につながる静粛性&スムーズネスがウリだ。 |
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TYPE |
CAPASITY |
POWER |
TORQUE |
YEAR |
直列4気筒DOHCターボ |
1781cc |
163PS/5700rpm |
22.9kgm/1950〜4700rpm |
06〜 |
直列4気筒DOHC |
1984cc |
130PS/5700rpm |
19.9kgm/3300rpm |
05〜 |
直列4気筒DOHCターボ |
1984cc |
200PS/5100〜6000rpm |
28.5kgm/1800〜5000rpm |
05〜 |
V型6気筒DOHC |
3122cc |
255PS/6500rpm |
33.6kgm/3250rpm |
05〜 |
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セダン |
A4の基本形はやはりセダン。6ライトのサイドウインドウはアウディの伝統で、そのスタイルは大人のセダンに相応しいフォーマルさと、高性能セダンをイメージさせるスポーティさを兼ね備える。アバントと比べて50kg軽い車重、より高いボディ剛性も見逃せないところで、走りのテイストはがっしりした印象。素直さや正確性が光る操縦性と、上質な乗り心地を持ち味とする。 |
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アバント |
アバントのルーツは第2世代アウディ100の5ドアモデル。実用性一辺倒ではなく、スポーティさやエレガントさを兼備するコンビ(ドイツでのワゴンや5ドアの総称)として発案されたモデルで、そのDNAは現代のA4アバントにも息づく。走りの性能に焦点を絞ればセダンに分があるが……いい意味で少し穏やかに、緩めにしつけられたアバントの走りも、なかなかに味わいが深い。 |
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スペシャル(S4/RS4) |
M3やCクラスAMGに対抗するA4ベースのモンスター。心臓はどちらも4.2L V8で、S4は344馬力の5バルブDOHC+6速AT、RS4は420馬力のFSI+6速MTの組み合わせだ。ライバルに対する明確な優位点はクワトロで、あり余るパワーをムダなく速さに変換する才能を持つ。0→100km/h加速はS4が5.8秒、RS4が4.8秒(セダン)。アバントも用意する。 |
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信頼感につながる剛性感に満ちた走り |
V6を積む3.0クワトロはアンダーステアが強めで、FFの2.0はCVTの微速のギクシャク感と加速時の高周波音が弱点。先代が01年に登場した時点では、正直言って粗削りな面も残っていた。だが、ビッグマイナーを経験した現行A4はすっかり熟成された印象。
なかでも2.0TFSIクワトロの完成度は高い。充実したメカニズム、安全機構、快適&高級装備を盛り込むため、車重はアバントで約1.7トンに達するが、市街地から高速、峠道に至るまで、パワフルな走りを提供してくれる。エンジンの回転フィールはやや雑で、サウンドも魅力的とまでは言えないが、きっちりと仕事をこなしてくれる心臓はじつに頼りになる。
そして高速域では、クワトロに期待する高度な安心に満ちた走りを提供。サーボトロニックのクセか、センタリングは少し人工的な味付けだが、ドンッと据わった安定性を発揮する。そうした美点は、超高速域や雨天走行など、条件が厳しくなるほど際立つものだ。
しかも最新のA4クワトロは、ワインディングで乗り手を「アウディワールド」へと引き込む高度なハンドリング性能も備えている。アンダーステアは強すぎず、トルセン式センターデフの特性を生かすアクセルワークを行えば、後輪にしっかりと駆動力をかけた安定した姿勢でコーナーを征服することも可能だ。とくに、スポーツサス+18インチで武装したSライン・パッケージは、正確なハンドリングと高い限界性能が光る。
また、絶対的な速さや、フルタイム4WDに由来するドンッとしたスタビリティは望めないものの、FFモデルの走りにも光るものがある。身のこなしはクワトロと比べるとはるかに軽快で、乗り心地はよりしなやかさや快適性を重視したセッティング。日常の生活にフィットするやさしい走りを求めるなら、A4のベーシックモデルは見逃せない存在と言える。
そして、速さを突き詰めるならS4&RS4。MTのRS4は今の日本ではニーズが限られるが、ATのS4は十分な日常性も兼備する。その加速力はアクセルを全開にすると血の気が引くほどだ。 |
中古車情報 |
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装備充実の物件は買い得度が高い |
現行型A4がデビューしたのは2005年。つまり、まだ初めての車検すら迎えていないクルマがほとんどというわけで、中古車としてのA4は、自然と高年式・低走行距離の良質車が目立つ。価格的にも値頃感の強い先代モデルから一転して高値を維持。新車との価格差を比較して、買い得度を探るといった状況だ。
そうなってくると、注目すべきは、装備がどれだけ充実しているか。装備品の価格は、新車時より圧縮されることが多いからだ。同じ年式・グレードのクルマがあるとしたら、装備が充実している物件のほうが、買い得度が高い傾向にあることを覚えておきたい。 |
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アウディの認定中古車システムは、手厚い保証がポイント。走行距離に関係なく、納車後1年間保証。新車保証期間が残っている車両の場合、新車保証残存期間プラス1年の保証が受けられる。また、事故や故障といったトラブルが起きたときにも、24時間のサポートを受けることができるなど、安心感が高い。 |
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まとめ |
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選りすぐりのモデルが揃うA4シリーズ |
カブリオレボディは姿を消したものの、日本仕様のA4にはFFの2.0から超ド級のRS4までの多彩なモデルが揃う。加えて「ラグジュアリーライン」、「ダイナミックライン」に代表される魅力ある特別仕様車も存在するのだから、「理想のA4」を選び出すまでの行程はすんなりとは進まない。
そこで重要なのは、求めるものの優先順位を明確にすることだ。たとえば、コストパフォーマンスにこだわる堅実派には2.0、そこにスポーティさをプラスしたい人には1.8Tが適任。アウディというとクワトロのイメージが強いが、「インプレ」の項で記したようにFFには独自の個性と魅力があるのだ。そこで日常の取りまわし性を追求するならサーボトロニックを含む「ベースパッケージ」をオプションから選択しておきたい。
対して、アウディらしい走りにこだわるなら、行き着く先はやはりクワトロ。重厚感や静粛性を優先するなら3.2FSI、軽快感やスポーティさを優先するなら2.0TFSIがターゲットとなる。
また、「Sライン・パッケージorノーマル?」の選択も大いに迷う。知っておく必要があるのは、スポーツサス+18インチの乗り心地は低速域や荒れた路面ではハードめという事実。不快なほどにハードではないが、ルックス重視で選ぶと「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねない。長く付き合いたいのなら、バランス重視の選択が無難だろう。 |
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