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プジョー　407

プジョー407

写真●内藤敬仁　文●森野恭行、GooWORLD　撮影協力●プジョー・ジャポン（TEL：0120-840-240）

サイズの大型化とデザインの個性化といった現在のDセグメントの潮流に乗って
先代406から大胆な変身を遂げた407。しかし、その内面には
フランス車ならではの変わらぬ伝統を感じることができる

大胆なスタイルを採用
存在感を大幅アップ！

　406から407への世代交代は、まさしくアッと驚くサプライズ。その筆頭はスタイルだ。堅実をカタチにしたような406から一変して、407は206の路線をより発展させた先進的かつダイナミックな容姿で登場。ギョロッとしたつり目と、大きな口（バンパーグリル）で構成されるマスクの印象はとにかく強烈！　多くのファンは戸惑いを隠さなかった。
　デザインは自社スタジオと名門ピニンファリーナのコラボ。テーマは「感動を呼ぶ美しさ」、モチーフはFeline（フェリーヌ＝猫科の動物）と知れば、戸惑いが納得に変わる人も多いだろう。大胆なキャブフォワードのパッケージ、特大のガラス面積も大きな見どころで、そこには307との共通項を見いだすことができる。つまり……206で新しい路線を打ち出したプジョーデザインの集大成とも言えるのが407なのだ。
　そして、サプライズの2番目は大型化。ホイールベースは＋25mmの2725mmに止まるが、全長はセダンで85mmも拡大され（ブレークから発展したSWは＋35mm）、全幅は＋60mmの1840mm、全高は＋30mmの1460mm（セダン）に拡大。ひと目見た瞬間、上級移行したことがわかる変身ぶりだ。
　加えて目を引くデザインだから、存在感は飛躍的にアップ。407導入にあわせて、日本市場から607がフェードアウトすることになったが、407はプジョーのフラッグシップとしての重責も、十分に果たしていると言っていい。イメージとしては……プジョー最後の後輪駆動モデルとして世に名を残す505の後継車!?　プジョーの「4」シリーズは、第7世代で大きな発展を遂げた。
　とはいえ、昨今の欧州Dセグメントの動向を見れば、407のサプライズはどれも理解できること。オリジナリティやブランド力、ステイタス性がますます重視されるようになった市場では、サイズの大型化やデザインの個性化が目に見えるカタチで進行している。
　そこで「プジョーの強みは？」と問えば、名車205が確立したファッショナブルでハイセンスなイメージと、フランス車が伝統としてきたエスプリや快適性。そうした「強み」を、わかりやすく表現したのが407なのだ。
「ステーションワゴン」、「スペースワゴン」、「スポーツワゴン」、「スーパーワゴン」などさまざまな意味を含む「SW」の名を与えられたモデルは、そうして生まれ変わったミディアムサイズ・プジョーを体現する存在。キャブフォワードパッケージと大面積パノラミックルーフがもたらす特大の開放感が魅力のSWは、実用イメージが強かったかつてのブレークとは似て非なる存在。人生を豊かに過ごしたい人のためのクルマだ。

■プジョー407シリーズ・2007年モデル新車価格

407 2.2（4AT）	360万円
407 スポーツ2.2（4AT）	400万円
407 スポーツ3.0（6AT）	430万円
407 エグゼクティブ3.0（6AT）	430万円
407SW 2.2（4AT）	380万円
407SW スポーツ2.2（4AT）	420万円
407SW スポーツ3.0（6AT）	450万円
407SW エグゼクティブ3.0（6AT）	450万円
クーペ407 3.0（6AT）	549万円

■06年モデル407SW エグゼクティブ3.0（6AT）主要諸元

全長×全幅×全高	4775×1840×1510mm

ホイールベース	2725mm

トレッド前／後	1555／1510mm

車両重量	1720kg

エンジン	V型6気筒DOHC

総排気量	2946cc

最高出力	210ps／0000rpm

最大トルク	29.5kgm／0000rpm

使用燃料・タンク容量	無鉛プレミアム・65L

サスペンション前後	ダブルウィッシュボーン・マルチリンク

ブレーキ前後	Vディスク・ディスク

タイヤサイズ前後	215／55R17

2005.05

フルモデルチェンジセダンとSWを同時発売

　スポーティサルーンとして評価の高かった406の後継車として、8年6カ月ぶりのフルモデルチェンジで登場。セダンとステーションワゴンであるSWを同時発売し、4タイプのグレードおよび2.2L直4＋4速ATと3.0L V6＋6速ATのパワートレーンは共通となっている。新設計のボディ構造、そして全車への9エアバッグおよびESPの採用によって、ヨーロッパの衝突安全基準を最高評価で獲得。11色ものボディカラーや受注生産システムなど豊富なバリエーションも話題となった。

2006.05

新たなフラッグシップクーペ407が登場

　407シリーズの新たなフラッグシップモデルとしてプレミアムクーペ「クーペ407」が登場。イタリアの名門カロッツェリアであるピニンファリーナが手がけた406クーペの後継車でもある同モデルは、セダンに比べて全長を130mm拡大、プレミアムクーペに相応しい堂々たる体躯を誇っている。パワートレーンは3.0L V6エンジンに6速ATの組み合わせで、サスペンションも専用チューンとなる。シートやドアトリム、ダッシュボードまで革張りとなるインテリアもクーペの特徴だ。

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