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BMW Z4 |
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ビー・エム・ダブリューZ4 |
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INTERIOR&UTILITY&EQUIPMENT |
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新しいBMWの法則に沿ったインテリア空間 |
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パッケージの基本となる3サイズ&ホイールベースは、Z4が4100×1780×1285(日本仕様は15mmローダウンのスポーツサスを全車標準装備)&2495各mm、Z3が4060×1740(直4モデルは1690)×1280&2445各mm。前作よりずっと堂々と見え、プレミアム性や存在感を大幅に高めた感があるZ4だが、じつはサイズはさほど拡大されていない。
秘密は……ロー&ワイドを強調したフォルム、躍動感を大胆に表現したボディライン。バングル・デザインの「マジック」がそこにある。マイチェンでは、前後バンパーやフォグランプ、リヤコンビランプの造形を一新。さらに、フロント(ヘッドライト一体)、サイド(エンブレム一体)のターンシグナル色をアンバーからホワイトに変更し、一段とシャープで洗練されたイメージを演出した。
そしてコクピットに目を向ければ、そこにもかつてのBMWとは一線を画す世界が展開される。水平基調デザインのダッシュボード、シンプルなメーター、センター部に集中配置した操作系……は、現行のE65/66・7シリーズに端を発し、全モデルへと展開中の「BMWの新法則」に沿ったデザイン手法だ(ただしZ4にはiDriveは採用されていない)。
BMWは長年、ドライバーを囲むようにセンターパネルをラウンドさせたコクピットタイプのインパネを継承してきただけに、新世代BMWの手法にいまだ違和感を覚えるファンもいるだろう。が、Z4のシートに収まり、ステアリングやシート位置を調整すれば、まるであつらえたようにスポーティなドラポジが決まる! 低い着座位置や目線、適度な囲まれ感……運転への集中力を自然と高める本格スポーツでしか体感できない極上の操縦空間がそこにある。
そしてクオリティ。Z3時代はボクスター、SLK、TTなどのライバルに対して劣勢にあったが、Z4は前作とは比べものにならないほど質感向上を実現。見た目のハデさはないが、素材を吟味し、組み付け精度を高め、BMWのロードスターにふさわしい高級感を盛り込んでいる。Z4の生産立ち上げに際して、BMWは北米スパータンバーグ工場の生産&品質管理をより強化したのだ。
上級の3.0siには、オレゴンレザーのシートと、ブラッシュドアルミのインテリアパネルを標準装備。より高級感あるエクステンデッドレザー内装や、ポプラウッド・インテリアパネルをオプションでチョイスすることも可能だ。
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2.5iはブラックのクロス地シート、グラファイトシルク・マットのインテリアトリムが標準。スポーティかつシックな演出だ。ステアリング&シフトノブは当然、本革巻きを標準装備する。マイチェンでDVD式からHDD式に進化したカーナビは、TVチューナーや6連奏CDなどとのセットで全車にオプション設定。電動格納式モニターは6.5インチワイド式を採用する。そして、メーターはシンプルな2眼式。右に水温計と燃料計、左にオンボードコンピューターを組み込む。照明はBMW伝統のオレンジ。ナイトドライブのムードを高める。 |
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(1)インパネ右に照明関係のスイッチを集中配置。前後フォグランプを全車に標準装備。(2)ステップトロニック付きATは、M54からN52へのエンジン換装にあわせて5速から6速に進化。(3)カップホルダーは見た目にスマートな格納式。左右空調吹き出し口の下にある。(4)シート間のリヤバルクヘッド部に、容量約8Lの大型ストレージボックスを設置。ナビユニットやCDチェンジャーをここにスッキリと収める設計だ。そしてその左右、つまりシート背面部にも容量3.7Lの補助収納を用意。コクピットまわりの収納は充実している。ただしHiFiスピーカーを装着した場合は、補助収納にサブウーファーが収まることに。(5)バリアブルソフトトップボックスを採用。幌クローズド状態では、ボックスを上方にセットすることで、容量を240Lから260Lに拡大することができる。(6)ライトインナーは2.5iがブラック、3.0siがマットクローム。また3.0siはキセノンヘッドライトが標準だ。(7)2.5iの標準タイヤは225/50R16。3.0siは225/45R17を履く。 |
起点から本格スポーツとして開発されたZ4 |
4気筒の心臓を持つ初期型Z3の標的は、マツダロードスターに代表されるライトウエイトスポーツ群。あえてセミトレ式リヤサスを採用するtiコンパクト(E36)をベースシャシーに選んだのは、プライス設定を抑えることが一因だった。しかし、Z4ははじめからミドルクラスのライバルを標的として開発されたリアルスポーツ。そこに妥協は見られない。
象徴的なのはボディやサスへのこだわり。ボディのねじれ剛性をZ3の2倍以上に引き上げたうえで、E46・3シリーズで熟成された前ストラット/後セントラルアーム式サスペンションを採用した。つまり、Z3から見れば2世代分に近い進化。走りのポテンシャルが大きく向上したのは当然だ。また、コンパクトなボディ、短めのホイールベース、低い重心もスポーツカーらしい敏捷性を追求するのに威力を発揮している。
で、もうひとつの注目ポイントは、新世代BMWが十八番とするハイテク。まずはBMWでは初導入のEPS(電動パワステ)。燃費ロスの低減に加えて、システムの軽量・小型化(Z4はコラム式を採用)にも確実に貢献する。そして、BMWが普及のリーダー役を務めるランフラットタイヤ。前後異サイズの17&18インチ(オプション)を含めて、Z4に設定のタイヤはすべてこれ。80km/h以下の制限付きだが、パンクしても150kmほどを走ることが可能だ。 |
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ENGINE |
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エンジンの存在を誇示する長いノーズがZ4のスタイリングの見せ場。その中に収まるのは、BMWが世界に誇る直6ユニットだ。エンジンは、そのほとんどが前車軸の後方に位置し、前後50対50の理想的な重量配分を実現している。走りの基本をしっかり固めるのがBMW流。 |
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BODY FRAME |
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ボディのねじれ剛性を示す値は、Z3の5600Nm/度から1万4500Nm/度へと飛躍的に向上。当然、衝突安全性も格段にレベルアップした。さらにステンレス製リヤツインロールバー、前席スマートエアバッグ、サイドエアバッグなどを全車に採用し、安全対策は抜かりなし。 |
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SOFT TOP |
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Z字型折りたたみ機構を採用するソフトトップ。オープン時には、ルーフ前側の表面がカバーのように覆い被さる方式のため、ソフトトップカバーをする必要はない。3.0siは約10秒で作業を終える電動油圧開閉機構を標準装備。トップのカラーはグレーやベージュも選択可だ。 |
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