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ランドローバー　レンジローバー

インテリア

伝統とこだわりの素材・技巧が
モダンデザインと見事に融合！

　レンジローバーに興味を抱くファンなら「コマンドポジション」の意味と効果を熟知していることと思う。要点は、高いアイポイント設定と低く水平なベルトライン、そして大きなガラスエリアと立ち気味のピラー。目線の高さと、広大な視界こそが、レンジローバー独特の運転感覚のカギを握る。
　周囲のクルマを見下ろす感覚のコマンドポジションは、優越感をもたらすだけではない。遠くまで見渡せ、四隅が把握しやすいということは……危険な状況をより早く察知でき、車両感覚もつかみやすいということ。レンジのステアリングを握ると、自然と心に余裕が生まれ、リラックスした気分になるのはそのためだ。その魅力は助手席や後席にも共通。後席はたんに広いだけでなく、シートの造りや仕立ても最高級。「4駆のロールス」の異名はダテではない。
　もちろん、クオリティもSUVの最高峰。3代目はインパネやコンソール部にモダンなデザインを導入したが、英国高級車が伝統とするウッドとレザーを多用した内装とのマッチングは「見事！」といえるレベル。伝統を継承しつつ、新しいレンジの世界を創造した。
　最新型を例に挙げれば、ヴォーグ＆HSEには6色のレザー（パイピングは5色。シート色とのコーディネートは絶妙！）と2タイプ（ウォールナットとチェリー）のウッドトリムを設定。そしてスーパーチャージドには、2色のレザーと専用のグランドブラック・ウッドトリムを設定する。完成度の高い造形、厳選された素材、気品漂うコーディネート、クラフトマンシップが伝わるクオリティ……と、すべてが最上の仕上がり。キャビンには、本物を持つ歓びが満ちあふれている。

ユーティリティ＆エクイップメント

　ハイセンスなデザインや配色、最上級の素材や仕立て、そして超充実の快適＆豪華装備。5つ星ホテルのようなアメニティを提供するレンジローバーのキャビン。（1）3代目はデビュー当初からTV／ナビシステムをHSE以上に標準装備。（2）フルオートエアコンは当然、左右独立温度調整式。（3）マルチファンクションスイッチ付きレザーステアリング。ヴォーグ以上はハンドルもヒーター付き！　（4）カップホルダーもスマートなデザイン、高級な作動感にこだわる。（5）ヴォーグ以上のサンバイザーはなんとデュアル式。前と横が同時に遮光できる。（6）伝統の角型形状をベースに、モダンなシリンダー状デザインを取り入れたヘッドランプ。ヴォーグは登場時から、現在は全車がキセノン式を採用する。新採用のAFSも全車標準だ。（7）ヴォーグは255／55R19サイズ、HSEは255／60R18、スーパーチャージドは255／50R20サイズのオールテレイン（M＋S）タイヤを装着。（8）上下分割のテールゲートはレンジの伝統。後方や上方の余裕がないところでも開閉ができ、実用性に優れる。（9）5人乗車時535L、後席可倒時（6:4分割ダブルフォールディング式）1756Lの容量を持つ。内張りはなみの高級車の内装以上に高級！　（10）最新型はリヤビューカメラを標準化（ヴォーグ以上）。当初オプションだったバックソナーは、現在は全車標準に。サイドアンダーミラー（ノーズ左先端のツノ）も新採用。

メカニズム

革新のテクノロジーを積極投入
モダナイズを実践した3代目

　クルマの基本といえるボディ構造を、クロカン伝統のフレーム式から、乗用車の流れを汲むモノコック式に一新。さらに、前後とも3リンクコイル・リジッドだったサスを、前ストラット／後ダブルウイッシュボーンの現代的な4輪独立式に変更し、ステアリング形式もウォーム＆ローラーからラック＆ピニオンに。ルックスからは想像もできないほど、3代目のメカは大きく変貌している。
　その目的は言うまでもなく、オンロード性能の向上。具体的には、操縦安定性と乗り心地の飛躍的なレベルアップがねらいだ。「オン」の能力を左右するボディ剛性の強化や重心の低下に加えて、軽量化や衝突安全性の要求も満たすためには……モノコック化や4独サス化は必然の選択だった。
　こう書き連ねると、レンジローバーが軟弱でありふれたSUVに成り下がってしまった印象を与えそう。が、モノコックになってもレンジはレンジ。たぶん悪路を走ることなく一生を終えるクルマが大多数だろうが、伝統あるレンジローバーを名乗る以上、オフロード性能にも妥協はしていない。
　その要はセンターデフロック＆2速副変速機つきの本格4駆メカ。225mmの最低地上高、長いサスストロークを与え、高次元の駆動力、走破性、接地性を確保した。で、その能力と信頼性をより高めるのがETCやHDCに代表されるハイテクというわけ。

SUSPENSION

●電子制御エアサスは全車標準。車高調整は標準（地上高225mm）、＋50mm（悪路用）、－25mm（高速用）、－45mm（乗降用）の4段階。地形感知機能を持ち、オンロードでは操縦安定性重視のハードめセット、オフでは接地性＆快適性重視のソフトめセットに自動調整される賢い足だ。

BODY

●伝統のラダーフレーム式に代えて、3代目はBMWの技術を生かしたスチールモノコックボディを採用。ねじれ剛性を2倍以上に高め、衝突安全性の飛躍的な向上に成功した。もちろん、ボディパネルにはランドローバー伝統のアルミを多用。上屋の軽さ、重心の低さも、高度な操安性に貢献する。

ELECTRIC DEVICE

●2代目時代に導入の電制4輪トラクションコントロール（ETC）に加えて、ランドローバー特許のヒルディセントコントロール（HDC）や、オフロードでも威力を発揮する挙動安定化メカ（DSC）を搭載。余裕ある地上高、長大なストロークを誇るサスと相まって、比類のない走破性を発揮する！

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