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シトロエン クサラピカソ |
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ヨーロッパ諸国でもひと味違うスタイリッシュ・ミニバンとして認知され
日本でも個性を求める人の自分流なクルマとして注目を集めるクサラ・ピカソ
シトロエン独自の新発想モノスペースセダン、その名に恥じない魅力に迫る |
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写真●内藤敬仁 文●森野恭行/GooWORLD 撮影協力●シトロエン・コール TEL:0120-55-4106 |
マイチェンを待って04年に待望の日本投入 |
ヨーロッパで「ピープルキャリア」とか、「モノスペースセダン」と呼ばれるのは、いわゆるミニバンのこと。そのルーツは……84年登場の初代ルノー・エスパスだから、ミニバン先進国のアメリカや日本と比べても、スタート地点はわずか2年ほどしか違わない。
しかし、普及のスピードはゆっくり。交通環境と乗り手のニーズの両面で、走りの性能に対するプライオリティが高い欧州市場では、ミニバン人気はすぐには盛り上がらなかった。便利なのはわかっていても、速さや運転の楽しさは譲れないし、背が高く車重もかさむミニバンは燃費面でもネガがある。また、空間効率や実用性に徹するなら、商用バンをベースとしたモデルを選ぶほうが利に適っている。欧州に根付く合理主義が、普及を阻んだ大きな要因だった。
そんな流れを変えたのは、サイズも、プライスもグッと身近なコンパクトクラスのピープルキャリアの登場。言うまでもなく、火付け役は96年のルノー・メガーヌセニックだ。そのあとを追ってフィアット・ムルティプラ(98年)とオペル・ザフィーラ(99年)が登場すると、ひとつの流れができた。
で、いよいよ……ルノーの宿敵であるPSA(プジョー・シトロエン・グループ)が動く。まずは00年、クサラをベースとして開発したピカソを投入。02年には307シリーズに、ブレークをベースに2つのエクストラシートをプラスしたSWを追加設定。ピカソは2列5人乗り、307SWは3列7人乗り。スタイルも、シート配置もまったく異なるモデルをシトロエン、プジョーの両ブランドから送り出すことで、セニックを挟み撃ちにする作戦に出たわけだ。
こうしたPSAの攻勢で、マーケットは一段と活気づくことに。さらに、VWがトゥーラン、フォードがフォーカスCーMAXで新規参入。Cセグメントを中心に、欧州ではセダン系(ハッチバックやワゴンを含む)からミニバンへの市場移行が確実に進んでいる。
さて、これで欧州の大まかなミニバン事情が理解いただけただろうか? ファミリーカーの主役がミニバンになってしまった日本ほどではないが、欧州のミニバン人気も加速中。そのなかで、ひと味違うスタイリッシュモデルとして認知されているのがピカソだ。
ポイントはやはり、モノスペースデザインの先端を行く独創的なエクステリア。ノーズから一直線につながるフロントウインドウ、大きく傾斜したリヤウインドウが、未来感や美しさを演出するカギになる。「ハコ」の概念を打ち破り、シトロエンが生み出した新しいミニバンのカタチ……それがピカソ。20世紀を代表する偉大な芸術家、パブロ・ピカソに由来するネーミングはダテではない!
待望の日本登場は04年6月。欧州から4年以上も遅れたのは、03年1月の2LAT仕様の追加と、04年モデルで実施のフェイスリフトを待ったから。2ペダルは日本市場での必須。しかも、メッキモール付きフルカラードバンパーなどの採用で、質感や洗練度を大きく高めたのだから、このタイミングでの投入にも納得がいく。
ピカソを加えて、シトロエン・ブランドのファミリー層へのアピール度は急上昇。エスプリ漂うアバンギャルドなミニバンは、個性にこだわるファンを中心に、日本でも大きな注目を集めている。 |
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クサラピカソ |
299.0 |
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■05年モデル シトロエン・クサラピカソ(4AT)主要諸元 |
全長×全幅×全高 |
4280×1755×1640mm |
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ホイールベース |
2760mm |
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トレッド前/後 |
1435/1455mm |
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車両重量 |
1360kg |
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エンジン |
直列4気筒DOHC |
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総排気量 |
1997cc |
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最高出力 |
137ps/6000rpm |
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最大トルク |
19.8kg/4100rpm |
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使用燃料・タンク容量 |
無鉛プレミアム・55L |
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サスペンション前/後 |
ストラット/トレーリングアーム |
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ブレーキ前/後 |
Vディスク/ディスク |
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タイヤサイズ |
185/65R15 |
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変遷 |
2004.06 |
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日本市場にデビュー |
本国で1999年に発表されたクサラピカソが、フェイスリフトして日本市場にデビュー。「モノスペース・セダン」という新しいコンセプトのもと開発されたクサラピカソは、オートマチックトランスミッション仕様が日本に導入された。ラインアップは、直4DOHC2.0Lエンジンを搭載した5人乗りのモノグレードのみ。発売当初はルーフ全体がガラスで覆われた「スカイルーフ」を標準装備としていたが、途中でユーザーニーズに応えてオプション設定となった。ボディカラーは標準設定色4色、特別発注色8色の全12色と豊富に用意された。 |
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2005.03 |
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特別限定仕様車“VACANCES” |
クサラピカソに1DINインダッシュHDDナビとスカイルーフを特別装備。パナソニック製の7インチインダッシュワイドモニター付きで30GBのHDDを搭載。CD・DVD・MD・MP3の再生機能も付いている。エンジン始動後にディスプレーが自動的に立ち上がり、モニターにシトロエンのロゴが表示される仕様となっている。 |
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BASE MODEL |
XSARA & XSARA BREAK |
WRCでも大活躍のシトロエンの中核車 |
ZXの発展・後継モデル。シトロエンとしては個性が薄めだが……それだけにパッケージ、デザイン、性能のバランス点は高め。秀でた走りの能力は、WRCチャンプに輝いたことでも実証されている。車名からわかるように、ピカソのベースはこのクサラ。ホイールベースを220mm、全幅を45mm、全高を235mm拡大することで、多様性を誇る2列シートミニバンに仕立て上げた。4280mmの全長は5ドアとブレークの中間で、ピカソは「扱いやすさ」もきちんと継承する。ちなみに、クサラの名は一代限り。C4が後継車だ。 |
世界累計販売台数100万台突破キャンペーン実施中! |
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現在、シトロエンではクサラピカソが発売されてからの世界累計販売台数が100万台を超えたことを記念し、キャンペーンを開催中。限定100台を60万円値下げした価格で発売。さらに、0.9%の特別オートローンの利用も可能というから買い得! |
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