新車試乗レポート
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2016.05.19
ロータス エヴォーラ 400 試乗レポート
400馬力オーバーの新世代ロータス
エリーゼ、エキシージの上位に位置するエヴォーラは、ミッドシップでありながら「2+2」キャビンを有するという、ロータスらしい個性派スポーツ。進化のたびに速さに磨きをかけてきたが、新投入の「400」はジャンプアップの表現が相応しい進化を成し遂げた。機械式過給機で武装する3.5L V6の心臓は、なんと従来型より56馬力もパワーを増強。ついに最高速は大台の300km/h(MT仕様)に到達し、晴れてスーパーカーの仲間入りをした。
試したのはMT仕様だが、まず乗る者の資格を問うのは重いクラッチ。2ペダルに慣れた軟弱者を簡単には受け入れない。だが、エンジンのトルク特性やクラッチのタッチは神経質ではない。さらに、乗り心地も許容できる硬さで、相変わらずエヴォーラは日常に使えるスポーツカーであり続けている。
気になるのは全開性能だろうが、前作のエヴォーラS・IPSからの進化は明確なもの。スポーツモードを選択すると心臓はより活気づき、レスポンスやパワーフィールだけでなく、サウンドもやる気満々の印象に変わる。406馬力/41.8kg mの数字にもはや驚きはないが、味方をするのは1395(試乗車は1440)kgに収めた車重の軽さと、一段と磨かれた空力性能。どんな場面でもとびきり速い。
とくに光るのは、ロータスのお家芸のシャープかつ正確なハンドリング。公道では限界が見えないほどの旋回スピードを誇る。それでいて、おとなしく扱えば十分に快適な走りも提供するのだから、楽しみの幅はかなり広い。また、攻撃的になったルックスや、質感を大きく引き上げた内装も、「400」の特筆すべき成長のポイント。1300万円を超える価格を納得させてくれる。パフォーマンスや価格はポルシェ911S級で、「2+2」という点もかぶってはいるが、スタイルや走りのテイストはまるで別物。ロータスならではのディープな世界に浸らせてくれる。
文●森野恭行 写真●澤田和久、北川 泉
問い合わせ ロータスコール TEL:0120-371-222
Detail Check
コックピット
コックピット
デザインを一新し、洗練度と質感を大幅に高めたコクピット。ロータスらしくアイポイント設定は低く、スーパーカーのムードを味わわせてくれる。「400」にも設定される6速AT仕様は、先進的なボタン式セレクターを採用する。
インテリア
インテリア
3kgの軽量化を達成したバケットシートは上質なアルカンターラ張り。その後ろにある「+2」の後席は、従来型より快適度を高めている。
エンジン
エンジン
ミッドに積む3.5L V6スーパーチャージャーはトヨタ2GR型がベース。56馬力の強化を図り、大台の300km/hに乗せた。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
エンジン後方に容量160Lのラゲッジを持つ。エヴォーラのパッケージは、ミッドシップスポーツとしては抜群に効率的。賢い設計が光る。
タイヤ・ブレーキ
タイヤ・ブレーキ
フロント19インチ、リヤ20インチのミシュラン・パイロットスーパースポーツを装着。ブレーキはAPレーシング製だ。
主要諸元:ロータス エヴォーラ400(6速MT)
全長×全幅×全高 | 4390×1850×1240mm |
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ホイールベース | 2575mm |
トレッド前/後 | 1564/1575mm |
車両重量 | 1395kg |
エンジン | V6DOHC+スーパーチャージャー |
総排気量 | 3456cc |
最高出力 | 406ps/7000rpm |
最大トルク | 41.8kg m/3000-7000rpm |
サスペンション前後 | ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前・後 | 235/35ZR19・285/30ZR20 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2015年11月)
エヴォーラ 400(6速MT/6速AT) | 1355万4000円/1406万1600円 |
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Body Color
■メタリックブラック ■レーシンググリーン □メタリックホワイト ■メタリックシルバー ■メタリックブルー ■メタリックオレンジ ■メタリックグレー ■ソリッドレッド ■ソリッドイエロー ■エヴォーラシルバー |