新車試乗レポート
更新日:2018.11.30 / 掲載日:2016.03.17
フォルクスワーゲン ゴルフ GTE 試乗レポート
ホットな走りもできるプラグインハイブリッド
「ゴルフの未来形」と表現できるのが、VW自慢のプラグインハイブリッドメカを採用するGTEだ。ハイブリッドというと、多くのひとは走りが退屈なエコカーをイメージするだろうが、このモデルにはそんな常識は通用しない。なにしろ、150馬力/25.5kg mを生む1.4L TSIに、109馬力/33.6kg mの出力を持つ高性能モーターを加えた強者なのだから。
まず「エコ」の面に注目すれば、EVとしてのゴルフ GTEはJC08モードで53.1kmという、十分な航続距離を備えている。しかも時速130kmまでをカバーするのだから、能力はシティコミューターの枠にとどまらない。でも、GTEが特別な魅力をアピールするのは、「GTEモード」を選んだときだ。
ハイレスポンス&ビッグトルクを誇るモーターの力と、単体でも十分な性能を持つ1.4L TSIの力が合算され、とても刺激的な加速をもたらしてくれる。サウンドもスポーティな演出で、乗り手はスポーツドライビングの世界に浸ることができる。0→100km/h加速7.6秒のデータを示せば、力強い走りをよりリアルにイメージできることだろう。
しかも、単なる直線番長ではなく、GTI譲りのファンなコーナリング性能も備えている。複雑なシステム構成を持つGTEだけに、車重は1580kgと重めだが、それをネガに感じるのはクイックなS字コーナーの切り返しぐらい。重い駆動用バッテリーを後車軸の前に置く設計も功を奏して、高度なシャシーバランスを実現しているから、コーナリングはまさしくオン・ザ・レール感覚だ。試乗車は電制可変ダンパーのDCCと18インチタイヤをオプション装着していたが、その相性も良好なもので、走りと快適性のバランスはとても高いレベルにある。
ネックは約500万円の価格だが、内容や性能はそれを納得させるもの。ゼロエミッション走行も可能なホットハッチの魅力は、無限大と言ってもいい。
文●森野恭行 写真●GooWORLD
問い合わせ フォルクスワーゲン カスタマーセンター TEL:0120-993-199
Detail Check
コックピット
コックピット
目を引くのは専用メータークラスターのみと言ってもいい。プラグインハイブリッドでも、ゴルフのコックピットの基本は変わらないのだ。ステアリングのステッチなど、アクセントカラーには鮮やかなブルーを使っている。
メーター
メーター
回生状態や電気ブースト領域までを表示するパワーインジケーターを、タコメーターの位置に装備。小径タコメーター内蔵型だ。
インテリア
インテリア
GTIとイメージを同じくするチェック柄のスポーツシートを採用する。ハードな走りにおいてもきちんと体をホールドしてくれる。
エンジン
エンジン
1.4L TSIに高性能モーターと専用6速DSGをドッキングしている。エンジン搭載位置は通常より約60mm左側に寄せられている。
充電ポート
充電ポート
プラグインの充電ポートはフロントエンブレムの内側。3時間強で、8.7kWhの容量を持つリチウムイオン電池をフル充電にできる。
主要諸元:フォルクスワーゲン ゴルフ GTE(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4265×1800×1480mm |
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ホイールベース | 2635mm |
トレッド前/後 | 1535/1510mm |
車両重量 | 1580kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1394cc |
エンジン最高出力 | 150ps/5000-6000rpm |
エンジン最大トルク | 25.5kg m/1500-3500rpm |
モーター最高出力 | 109ps |
モーター最大トルク | 33.6kg m |
サスペンション前/後 | ストラット/4リンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 225/45R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2015年9月)
ゴルフ GTE(6速AT) | 499万円 |
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Body Color
□ピュアホワイト ■タングステンシルバーメタリック ■ディープブラックパールエフェクト ■カーボンスチールグレーメタリック □オリックスホワイト マザーオブパールエフェクト |