新車試乗レポート
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2015.01.22
フォルクスワーゲン クロスポロ 試乗レポート
走りの効率と洗練度が大きく増した
自動ブレーキのシティエマージェンシーブレーキやフロントアシストプラスを新設定して、魅力を大きく高めた新型ポロ。シリーズ強化は着々と進み、ブルーGTに続き、今度はクロスポロもリフレッシュされた。なら、その注目点は?外観は、アルミホイールやリヤコンビランプが新造形となったのが目立つくらいで、大きな変化はなし。だが、中身の進化・・・とくに心臓の変更は大きなトピックだ。
今回、JC08モードの燃費値が18.8km/Lから21.9km/Lに改善されたが、これはDOHC 4バルブの新世代1.2L TSIに加えて、アイドリングストップとブレーキエネルギー回生で構成するブルーモーションテクノロジーをクロスポロとして初採用したおかげ。そう、エコ性能は大きく向上した。
反面で心配なのは、105馬力/17.8kg mから90馬力/16.3kg mに低下した性能。しかし、実用域のトルクや応答性に衰えは見られず、相変わらずのキビキビした加速感を楽しませてくれる。加えて、静粛性やDSGとのマッチングにも、ポロの進化は表れていている。高速道路などで中高回転域まで回す場面ではパワーの低下を意識するが、それも数値からイメージするほどではなく、トータルの満足度は高い。なお、ベース車との車重の違いは30kg。これも動力性能に悪影響を及ぼすほどのものではない。
フットワークについては、ひとクラス上を思わせる落ち着いた動きを特徴とし、リラックスしたドライビングが楽しめるタイプ。215/40R17という扁平タイヤを履くとは思えないほどしっとりした乗り心地も光るところで、まとまりは極めて優秀。この点も、従来型より洗練度が高まった。そして、忘れてはならないのは、「クロス」ならではのルックスの個性と少し高めのアイポイント。2WDゆえに「なんちゃってSUV」と呼ぶ人もあるが、ベース車にはないワクワク感をもたらしてくれるのは間違いない。
文●森野恭行 写真●GooWORLD
問い合せ フォルクスワーゲン カスタマーセンター 0120-993-199
コックピット
コックピット
ディンプルレザー採用のステアリング(パドルやスイッチはオプション)やアルミ調ペダルクラスターなどを装備するコクピットは、とてもスポーティな仕上がり。質感の高さはもはや、折り紙付きと言っていい。
インテリア
インテリア
専用ファブリック張りのスポーツシートを採用。2470mmのホイールベースや自然なドラポジ(ペダル配置)を考えれば、後席の足元空間は広め。パッケージは優秀。
エンジン
エンジン
新世代1.2L TSIが生む90馬力/16.3kg mは、必要にして十分な性能。ミッションは7速DSGを組み合わせている。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
リヤシートはダブルフォールディングの6対4分割可倒式。使いやすいフラットフロアの荷室を実現し、定員乗車時に280Lの容量を、952Lにまで拡大することが可能だ。
主要諸元:フォルクスワーゲン クロスポロ(7速AT・DSG)
全長×全幅×全高 | 4000×1710×1490mm |
---|---|
ホイールベース | 2470mm |
トレッド前/後 | 1455/1455mm |
車両重量 | 1160kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1197cc |
最高出力 | 90ps/4400-5400rpm |
最大トルク | 16.3kg m/1400-3500rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トレーリングアーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 215/40R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2014年月11月6日)
クロスポロ(7速AT・DSG) | 275万円 |
---|
Body Color
■ハニーオレンジメタリック ■チタンベージュメタリック ■ディープブラックパールエフェクト ■リフレックスシルバーメタリック ■フラッシュレッド |