第2回目 躍進するボルボ 1 / 2ページ

GooWORLD特集記事 [2016.07.28 UP]

ボルボが挑むダウンサイジングのネクストステージ
エンジン革命

S60 POLESTAR
S60 POLESTAR

強力なライバルに打ち勝つため、ボルボが行ったのはパワートレーンの抜本的な改革。リソースを集中させるという戦法で、はたして「小よく大を制す」となるか!?その中身をのぞいてみよう!

文●九島辰也 写真●川崎泰輝

好調ボルボの核心は心臓からの大変革

 S/V60シリーズあたりからボルボは2L直4ターボのガソリンエンジンをデフォルトのパワーソースにすることを心がけてきた。それはフォードグループから供給される4気筒エンジンとの決別を意味する。つまりは自社製ということだ。

 2Lという排気量はもちろんダウンサイジング化を意識した結果で、これでそれまで使っていたV6とV8エンジンまでの領域をまかなう計画である。ターボとスーパーチャージャーを使えば、性能的にそこはカバーできると見込んだのだ。

 加えてそれを使ってハイブリッドも完成させた。前ページのXC90 T8がそれで、彼らはそれを「ツインエンジン」という呼び名でアピールしている。新しいシャシーを使ったプラグインハイブリッドは今後増えていくことであろう。

 また、同時にボルボはクリーンディーゼルエンジンも開発、順次モデルに搭載している。テレビCMで流れる「第三のディーゼル」がそれに当たる。日本製でもドイツ製でもないスウェーデン製クリーンディーゼルに着目してほしいということだ。

 V40に搭載されるD4がそれで、ターボで過給された2L直4ディーゼルは最高出力190馬力を発揮する。ただ驚くのはトルクの方で、同じ排気量のガソリンエンジンが35.7kgmなのに対しこちらは40.8kgmを叩き出す。多くを語るまでもなく、これがディーゼルの個性であることは間違いない。

 ではガソリンかディーゼルかはともかく、2L直4ですべてをまかなうのかといえば、そうでもない。最近V40シリーズやS/V60シリーズに追加されたT3は、同じ4つのシリンダーを持ちながら1.5Lという排気量が設定された。この辺は廉価版ユニットという考えで、ギヤボックスも8速ではなく6速が組み合わされる。

 では長きに渡りV70シリーズなどにも搭載されてきた直6ガソリンエンジンはというと、最後にS60ポールスターに搭載され、その役目を終えた。ひとつの時代の終焉を物語るかたちである。最後の方はかなり洗練されていたのでいいイメージであったことを付け加えておこう。

 その代わりといっては何だが、ボルボは新たに3気筒エンジンを計画している。T8の下に位置するハイブリッド用エンジンという位置づけだ。つまり、3気筒+モーターのハイブリッド。なるほど、ボルボはまだまだ手の内のコマを用意しているらしい。その進化は侮れない。

ガソリン直6ターボ
350馬力/51.0kgm
いまだからこそ味わいたい
ボルボのスポーツモデル
S60 POLESTAR

 5気筒はすでにドロップされているが、3L直6ターボはポールスターに搭載されていた。衝突時のクラッシャブルゾーンを稼ぐため縦置き用のそれを横置きに置き換えているあたりが心ニクい。そして今年、このポールスターのエンジンも2L 4気筒ツインチャージャーに一新。惜しまれつつ6気筒車は姿を消す。

S60 POLESTAR

スカンジナビアンツーリングカー選手権に出場する「ポールスターレーシング」が手がけた「ポールスター」。専用チューンされたハルデックス社製AWD、専用20インチホイールなど高性能車らしい装備で標準車と差別化される。

ボルボ S60 ポールスター(6速AT)

全長×全幅×全高 4635×1865×1480mm
車両重量 1780kg
エンジン 直6DOHCターボ
最高出力 350ps/5250rpm
最大トルク 51.0kgm/3000-4750rpm
排気量 2953cc
サスペンション前 ストラット
サスペンション後 マルチリンク
新車価格 829万円(S60ポールスター)

ガソリン直4ターボ
152馬力/25.5kgm
低燃費と力強さを両立するベーシックユニット

 今後すべてのボルボは、排気量2L以下の4気筒エンジン「Drive-E」に統一される。それはコンパクトなV40からXC90まで、セグメントの壁を超えての話。従来シリンダー数を表していた「T4」、「T5」などの表記は、今後は出力の大きさを意味する。左のV40は、低燃費の1.5L 4気筒に6速ATを組み合わせている。

V40 T3 SE

V40 T3 SE
V40 T3 SE

ボルボV40 T3 SE(6速AT)

全長×全幅×全高 4370×1800×1440mm
車両重量 1480kg
エンジン 直4DOHCターボ
最高出力 152ps/5000rpm
最大トルク 25.5kgm/1700-4000rpm
排気量 1497cc
サスペンション前 ストラット
サスペンション後 マルチリンク
新車価格 324万円〜374万円(V40 T3系)

ディーゼル直4ターボ
190馬力/40.8kgm
力強い低速トルクと高い経済性が注目の的

 ボルボはガソリンエンジンと同様に2L直4ターボのクリーンディーゼルも自社開発、生産をしている。ヨーロッパのニーズを鑑みれば当然だ。特徴は好燃費と使いやすさで、低回転から大きなトルクを発生させる。ボルボはその馬力違いを「D4」、「D5」といった名称でラインアップ。多様なニーズに応えている。

V40 D4 SE
V40 D4 SE

V40 D4 SE

ボルボ V40 D4 SE(8速AT)

全長×全幅×全高 4370×1800×1440mm
車両重量 1540kg
エンジン 直4DOHCディーゼルターボ
最高出力 190ps/4250rpm
最大トルク 40.8kgm/1750-2500rpm
排気量 1968cc
サスペンション前 ストラット
サスペンション後 マルチリンク
新車価格 349万円〜399万円(V40 D4系)

ポールスター パフォーマンス パッケージ

ポールスター パフォーマンス パッケージ

 いつでも購入できるオプションパッケージ。ポールスター社がメインにチューニングするのが、コンピュータープログラミングを使ったエンジンとトルクの出力。D4、T4、T5、T6あたりで従来から+10馬力あたりの追加パワーを手に入れている。もちろん、トランスミッションの変速タイミングの設定も、がらりと印象が変わるほどスポーティに変化するのも見逃せない。ポールスターレーシングチームのレース経験からこれらも専用セッティングが行われた。20年間コラボレーションしてきた間柄だけに、マッチングは最高。専用デザインのバッジも用意されている。

※ナンバープレートは、はめ込み合成です。

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