第2回目 BMW全方位 1 / 2ページ

GooWORLD特集記事 [2017.09.28 UP]

立ち止まることなく革新性を発揮するモデルラインアップ

BMW

 BMWの根幹をなす車種といえば、やはり3シリーズだろう。前述したようなBMWらしい乗り味がもっとも色濃く反映されたモデルであり、とくにワインディングロードなどでの走りではコンパクトゆえに一体感の高さが際立っている。

 5シリーズ、7シリーズと大きくなると、俊敏性よりも快適性や質の高さに重点が移る。だが、ライバルに比べればボディの大きさを感じさせない軽快感があるのはBMWならでは。質の高さ、洗練性という点では開発時期にも関連があり、最新の5シリーズは驚くほどの高みにある。

 3/5/7シリーズという伝統的なサルーンの間に位置する4シリーズと6シリーズは、クーペとして一層のスポーティさと優雅なデザインが持ち味。3シリーズと4シリーズを乗り比べると、その差は大きくはないが、ボディのしっかり感やハンドリングのシャープさが上まわっているのがたしかに感じられ、あえてクーペを選択する意義は実感できる。

 1シリーズはCセグメント唯一のFRとして貴重な存在。エントリーモデルではあるが、動きの質が下がるなんてことはない。2シリーズのクーペはコンパクトでスポーティなFRの理想形の一つ。カブリオレは活発な女性などにも人気のモデルだ。

 SUVのXシリーズも、最新モデルたちはスポーティさとコンフォート性能の両立がなされるようになった。初代X5やX3あたりは、セダン系と変わらないハンドリングのよさはあったが乗り心地が硬かった。嵩張る重量や高い重心がモロに影響していたのだが、ボディの軽量・高剛性化を始めとする技術の進歩によってバランスがとれるようになったのだ。2000年代に入ってからのBMWは、ボディの進化が著しいが、それがもっとも実感できるのがじつはXシリーズのコンフォート性能の向上だろう。現在は燃費もクルマ選びの重要なファクターであり、X3やX5ではディーゼルが大人気。トルクフルな特性もSUV向きだ。

 ここ数年でのBMWのハードウエア上の大きなトピックスが2シリーズ・アクティブツアラー/グランツアラー、X1などFFベースのモデルをリリースしたことだ。当初はBMWファンからは憂いの声も聞かれたが、実際に乗ってみれば、それも吹き飛ばされてしまう。重量配分はややフロントヘビーとなるが、徹底的に造りこんでFRのBMWに驚くほど近いステアリングフィールを実現。ハンドリング性能も、少なくとも公道ではFFのネガを感じさせず、駆け抜ける歓びがあるからだ。

 2シーター・スポーツ・クーペのZ4は、コンパクトなFRの走りをもっとも濃厚に楽しめるモデル。次期型の噂が聞こえているが、性能は大きく向上するはずなので楽しみだ。

 走りの性能を徹底的に磨いたBMW Mと、電動系のBMW iはサブブランド。それぞれエフィシェント側とダイナミクス側に大きく寄せたものであり、スタンダードとの中間にMスポーツとiパフォーマンス(PHEV)が存在している。

BMWブランドの足跡に触れられるミュージアム
誕生以来、革新性を追い求めるBMWブランドの足跡に触れられるミュージアムには、歴代のモデルやエンジンが誇らしげに展示。
自動車ジャーナリスト 石井 昌道

Profile
自動車ジャーナリスト 石井 昌道

●日々、ニューモデルのテストドライブを精力的に行う自動車ジャーナリスト。専門誌はもちろん、一般誌でも大人気だ。

BMW NEW CAR LINE-UP 4
4 Series Coupe/Cabriolet

ダイナミック性能を極める
ハンドリングマシーン
4シリーズ クーペ/カブリオレ
4シリーズ クーペ/カブリオレ

 50対50の前後重量配分、極めて低い車両重心位置、専用サスペンション。2013年に登場して瞬く間に、BMWのスポーティレンジとしての地位を確固たるものとした4シリーズ。2016年、出力アップと燃費ダウンを実現した新世代のモジュラーエンジンにすべて切り替えられ、2017年にはマイナーチェンジして、より力強さを増したルックスとなっている。

4シリーズ クーペ/カブリオレ
BMW 440i クーペ ラグジュアリー(8速AT)

全長×全幅×全高 4640×1825×1375mm
車両重量 1680kg
エンジン 直6DOHCターボ
総排気量 2997cc
最高出力 326ps/5500rpm
最大トルク 45.9kg m/1380-5000rpm
サスペンション前/後 ストラット/5リンク
新車価格 573万円〜851万円(Mモデルを除く全グレード)

BMW NEW CAR LINE-UP 5
1 Series

BMWらしさが凝縮された
ベストコンパクトモデル
1シリーズ
1シリーズ

 初代に続いて後輪駆動方式を採用し、軒並み前輪駆動のライバルモデルと一線を画するハイレベルなパフォーマンスを見せるコンパクトハッチバック。2016年11月、「120i」に直噴システム、ツインスクロールターボバルブトロニック、ダブルVANOSなどが組み合わせられた新世代エンジンが採用され、パワー、燃費ともに向上するなど魅力を高めている。

1シリーズ
BMW 120i Mスポーツ(8速AT)

全長×全幅×全高 4340×1765×1430mm
車両重量 1500kg
エンジン 直4DOHCターボ
総排気量 1998cc
最高出力 184ps/5000rpm
最大トルク 27.5kg m/1350-4600rpm
サスペンション前/後 ストラット/5リンク
新車価格 310万円〜433万円(Mモデルを除く全グレード)

BMW NEW CAR LINE-UP 6
X1

大幅なグレードアップで
FF化の大英断も高評価
X1
X1

 BMWのSUVでもっともコンパクトなX1シリーズは、現行の2代目で、FFをベースとする大英断が行われた。横置きエンジンとなり、室内スペースの効率性が改善されたので、ファミリーユースにも十分対応できる「ゆとり」を身につけている。また、内外装ともに大幅な質感のアップが顕著で、満足感も高いだろう。4WDはオンデマンド式で、FFモデルも設定。

X1
BMW X1 xDrive 25i Mスポーツ(8速AT)

全長×全幅×全高 4455×1820×1600mm
車両重量 1660kg
エンジン 直4DOHCターボ
総排気量 1998cc
最高出力 231ps/5000rpm
最大トルク 35.7kg m/1250-4500rpm
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
新車価格 405万円〜614万円(Mモデルを除く全グレード)

BMW NEW CAR LINE-UP 7
3 Series Gran Turismo

意外性が大きな魅力の
5ドアハッチバックモデル
3シリーズ グランツーリスモ
3シリーズ グランツーリスモ

 クーペのような流麗なスタイルの5ドアモデルが、3シリーズ グランツーリスモだ。しかし、ルックスだけでなく、3シリーズのセダンやツーリングよりも大きなボディサイズ、ホイールベースなどにより、意外ともいえるユーティリティの高さを誇り、高い人気を集めている。大きく開くリヤハッチも抜群の使い勝手で、これまでにないスタイルのモデルだ。

3シリーズ グランツーリスモ
BMW 320d xDrive グランツーリスモ Mスポーツ(8速AT)

全長×全幅×全高 4855×1830×1510mm
車両重量 1800kg
エンジン 直4DOHCディーゼルターボ
総排気量 1995cc
最高出力 190ps/4000rpm
最大トルク 40.8kg m/1750-2500rpm
サスペンション前/後 ストラット/5リンク
新車価格 645万円〜706万円(全グレード)

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