車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2018.11.09 / 掲載日:2017.08.17
第1回目 だから輸入車はオモシロイ!
ルノー トゥインゴ 写真●内藤敬仁、澤田和久、北川 泉
デザインや走り、そしてブランドイメージ。クルマは単なる日用品とは違って、ユーザー自身の趣味嗜好が反映されやすいもの。とはいえ、「家の次に高額な買い物」などと言われるだけに、いざ選ぼうとすると、何かと安定志向で決めてしまいがちで、一般的に評価の高いモデルに乗っているひとも少なくないはず。今回は、素直に乗りたい、楽しそうだと思えるクルマの選び方を一挙ご紹介!なぜって、輸入車には多彩な個性を持つモデルが豊富に揃っているのですから。ひととはちょっと違うクルマに乗りたいというあなたは必見です!
RENAULT TWINGO 大きさと楽しさが反比例!?
スペックと価格がほかにはないオリジナル
このクルマの魅力は、スタイリングが可愛らしいことばかりに目がいくが、その中身にある。たとえばエンジンがリヤに搭載されていたり、5速MTがあったり、3気筒エンジンだったりすること。しかもそのエンジンがとくにパワフルではなく、どちらかというとゆったりめ。でも200万円を切る価格が気になるんです。
ルノー トゥインゴ ゼン(5速MT)
全長×全幅×全高 | 3620×1650×1545mm |
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ホイールベース | 2490mm |
トレッド前/後 | 1455/1445mm |
車両重量 | 960kg |
エンジン | 直3DOHC |
総排気量 | 998cc |
最高出力 | 71ps/6000rpm |
最大トルク | 9.3kg m/2850rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トレーリングアーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤサイズ前後 | 165/65R15 |
新車価格 | 171万円~199万円(全グレード) |
ブレることなきアイデンティティ
このところなんとなくクルマ業界が楽しく思える。その理由は単純なもので、俯瞰して見るとわかるが、クルマがバラエティに富んでいるからだ。
その流れは国産メーカーでも感じられる。レクサスLCなどは最たるもので、まさか日本のメーカーがマーケットの小さなビッグクーペに参入するとはだれも思わなかったであろう。マツダもそう。ロードスターは想定しても、ロードスターRFの追加はインパクトが強い。しかもスタイリングからしてイマドキのマツダらしくカッコよくできている。ルーフの開閉システムなどこだわりの極地だ。スバルもそうだ。新プラットフォームの出来栄えはかなりいい。そうそう、トヨタCーHRもユニークな存在である。
それじゃ輸入車はというと、やはり個性のてんこ盛りだ。ブランドからオリジナリティにあふれているのに、そのDNAをさらに煮詰めて各モデルに注入しているのだ。
たとえばページ上部のルノー。日本ではいまいちマイナーなのは否めないが、このブランドは知るひとぞ知るレーシーなDNAの持ち主。もちろん、F1に視線を送っているひとならご存知であろうが、ルノーのモータースポーツ部門であるルノースポールは、レースのノウハウを蓄積するプロ集団なのだ。そんな会社だけに、この可愛らしいトゥインゴだってスピリットはスポーティ。パワーはないけど、小さいエンジンを高回転まで回して楽しめる。
個性の塊という面ではポルシェは外せない。911を中心としたスポーツカーのDNAはブレることなく、各モデルに浸透している。その証拠がカイエン、マカンといったSUVモデルの好調な販売実績だ。もしそこに彼らのスポーツマインドがなければ市場は敏感に反応し、これだけの成功にはおよばなかったはずだ。そしてトレンドのSUVを販売しながら、ここで注目する718ボクスターをリリースしている。このピュアスポーツカーこそ、まさに個性の集大成。イマドキこれだけ高次元のライトウェイト2シーターロードスターはほかに見当たらない。
そんな718ボクスターとはまた違ったベクトルで個性を発揮しているのがキャデラックATSーV。アメリカンブランドでありながら、かなりヨーロピアンテイストに仕上げられる。おもしろいのは、走りはヨーロピアンながらデザインやエンジンの味付けはアメリカンなところ。これが新たな個性となっているのは言わずもがなである。
シトロエン・グランドC4ピカソは、乗り味一点突破のクルマ。ルノーとはまた異なるフランス車の優雅さがここにある。これもまた個性。アバンギャルドなデザインを含め、ほかのメーカーにはない世界観を醸し出す。「シトロエンは不滅だ!」という叫び声が聞こえてくる。
PROFILE
自動車ジャーナリスト 九島辰也
●長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも、アメリカ、ドイツ、イギリスと、各国のクルマを乗り継ぐ。
PORSCHE 718 BOXSTER 最高のドライビングマシン
ポルシェの魅力が凝縮 爽快感は911より上!?
ポルシェ 718 ボクスター
ポルシェの魅力が凝縮 爽快感は911より上!?
ダウンサイジングの時代に生まれたピュアスポーツカー。718の名は往年のスポーツカーに由来するもので、それに合わせて2L水平対向4気筒エンジン搭載のスタンダードモデルと2.5Lの同エンジン搭載ボクスターSをラインアップする。軽量化で操作性が高まり、より正統派2シーターミッドシップとしての個性が鮮明になった印象をもたらす。
911シリーズとは異なるスタイリングを確立したプロポーション。リヤランプも個性的。フェンダー上部の膨らみはどこかクラシカルで大人の世界を感じさせる。
ポルシェ 718ボクスターS(7速AT・PDK)
全長×全幅×全高 | 4379×1801×1280mm |
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ホイールベース | 2475mm |
トレッド前/後 | 1515/1540mm |
車両重量 | 1385kg |
エンジン | 水平対向4DOHCターボ |
総排気量 | 2497cc |
最高出力 | 350ps/6500rpm |
最大トルク | 42.8kg m/1900-4500rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/ストラット |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前・後 | 235/40ZR19・265/40ZR19 |
新車価格 | 694万円~940万4000円(ボクスター全グレード) |
CADILLAC ATS-V スーツを着た格闘家
まさにノーマーク!驚きのダークホース
キャデラック ATS-V
まさにノーマーク!驚きのダークホース
キャデラックのラインアップでもっともコンパクトなシリーズのパフォーマンスバージョン。3.6L V6ツインターボは最高出力470馬力を発揮する。ライバルでいうならBMW M3あたりだろうか。それでいてデザインはアメリカンだし、ワイルドな味付けも個性的だ。その意味でドイツ車に飽きた方にはオススメかもしれない。
リヤボディの厚みがあり、少し上がっているようにも見えるアグレッシブなスタイリングのセダン。全体のデザインも好評で、新たなキャデラックの世界を表現する。
キャデラック ATS-V スペックB(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4700×1835×1415mm |
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車両重量 | 1750kg |
エンジン | V6DOHCターボ |
総排気量 | 3564cc |
最高出力 | 470ps/5850rpm |
最大トルク | 61.5kg m/3500rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/マルチリンク |
新車価格 | 916万6667円~1009万2593円(ATS-V全グレード) |
CITROEN GRAND C4 PICASSO ミニバンでもオシャレしたい!
独身でも全然乗れる!エレガントなミニバン
シトロエン グランド C4ピカソ
独身でも全然乗れる!エレガントなミニバン
5人乗りのC4ピカソをストレッチしてできあがったマルチパーパスビークル。3列シートの7名定員というのがミソで、2列目をスライドさせれば3列目でもちゃんと乗れるパッケージングとなる。それでいてグランドと言いながら日本車の標準的なミニバンより短く扱いやすいというのも魅力的なポイントだ。
シトロエン グランド C4ピカソ シャイン ブルー HDi(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4605×1825×1670mm |
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車両重量 | 1640kg |
エンジン | 直4DOHCディーゼルターボ |
総排気量 | 1997cc |
最高出力 | 150ps/4000rpm |
最大トルク | 37.7kg m/2000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
新車価格 | 355万円~380万円(全グレード) |
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。