自然吸気で375馬力、スーパーチャージドで510馬力!というのが新型レンジローバーヴォーグのスペックである。新規搭載された5L V8が発揮する数値は、まさにド級の仕上がりといっていいだろう。
そもそもこのユニットはジャガーと共同で開発された。すでにXF、XKに搭載され次期XJにも採用されると目される。で、今年は一気にそれをランドローバーファミリーに搭載した。カイエンターボが500馬力ということを考えれば特別ではないが、背の高いSUVとしては驚くばかり。なんたってこの排気量で燃費の向上とCO2排出の削減まで行う。
ということで、さっそくインプレッションだが、自然吸気の375馬力に乗ってもその速さはとてつもない。アクセルに対するレスポンスの早さはもとより、2トンを超えるボディを軽々しく前へ進める。しかも従来からエアサスで快適な乗り心地を提供していたが、今回はさらなる電子デバイスによりいかなる路面状況や走行状態でも高い安定性を保つ。アダプティブ・ダイナミクス・システムと呼ばれるのがそれで、ダンパーのセッティングを連続可変し車両姿勢を整えてくれる。早い話が、かなりアグレッシブにコーナーを攻められるということだ。もしこのクルマの乗り心地を“フワフワな高級車”と思っていたらその認識は改めた方がいいだろう。
新型はブレーキからも“走り”を強調しているのがわかる。自然吸気のモデルにはこれまでのスーパーチャージド用ブレーキシステムが、新型スーパーチャージドにはブレンボ社との共同開発ブレーキを搭載。とくに後者のガツンと止まるパフォーマンスは、スポーツカー?ともいえるフィールとなった。
そんなスーパーチャージドの走りは、いうまでもなくド級。510馬力はSUVとして異次元。それでいて、低回転域はまさに高級サルーンさながらの世界を実現しているのだからたまらない。
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