キャプティバに続く今年2台目の新型車がシボレーから登場した。それがこのソニック。かつてのクルーズやMW(どちらもスズキのOEM)を思い起こさせるコンパクトなシェビーである。ちなみに、この“シェビー”といういい方はアメリカ独自のもの。彼らにとってフランス人名であるシボレーは発音がしにくいためこう略される。キャデラックをキャディと呼ぶのも同じ要因だ。
そんなシェビーが今年100周年を迎えた。創業日とされるのは11月3日。日本では文化の日なので覚えやすい。また、ディーラーではそれを記念してキャンペーンを行っている。カマロとコルベットの金利をなんと「1%」に設定した。
そしてソニックだが、このクルマはキャプティバ同様かつての“アメリカメーカーGM”ではなく、“グローバルメーカーGM”の産物となる。よって開発はGMアメリカやGM韓国(元GM大宇)、GMヨーロッパが行い、生産はアメリカはもちろん、ロシアや中国、タイ、ベトナムなどの工場が担当する。この辺が新生GMの大きな特徴だろう。グローバル化をマーケティング的な見地だけではなく、すべての過程にまで取り入れている。
ではその中身だが、ボディタイプは5ドアのハッチバックとなる。リヤドアのハンドルがリヤピラーに隠れるようにデザインされているため、それを3ドアのようにスタイリッシュに見せた。サイズは数字からいうとVWポロをちょっぴり大きくした感じ。当然、都市部でも扱いやすいのは明白だが、グローバルスタンダードとしてもこういった寸法になるのだろう。日本仕様の定員は5名で、右ハンドルのみとなる。
エクステリアでの特徴はフロントマスクに尽きる。ブラックアウトされたヘッドライトユニットに丸型の目がくっきりと強調されるのがこのクルマのアイデンティティ。ここの造形はランエボ的でもあるが、個人的には好きな部類。けっして新しさは感じないが、多くの人に好まれるに違いない。いうなればハンサム、いやいやイケメンである。
次にパワートレーンに目を移そう。エンジンは1.6L直4DOHCが搭載される。カムカバーに「ECOTEC」と書かれたのがそれだ。正式にアナウンスされていないが、オペル製だろう。115馬力をマックスパワーとするそれは、スムーズに吹け上がるだけでなくドライバーが気持ちよくなるフィーリングを持つ。この辺の味付けはヨーロッパ車的に思える。そして組み合わされるのが6速AT。このサイズのシボレーでは初の6速となる。オーバードライブ的なギヤを使ってのエコドライブが必要な今日この頃では、これくらいの多段化はもはやスタンダードといえるだろう。
パワートレーンの話に続いて走りの印象をお伝えすると、エンジンの気持ちよさやシフトのナチュラルさもそうだが、ボディ剛性の高さにいちばん驚かされた。初代のアベオ(日本未輸入)では安っぽいつくりが目立ったが、この世代ではそれはなく逆にドイツ系コンパクトカーに近い剛性感を得た。もちろん、初代アベオは当時の大宇製のバッジ違いだったことを考えれば、これだけの進化は当たり前でもある。ただ、こうなるとじつはサスペンションのセッティングが気になってくる。路面の凹凸に対する細かいピッチングや段差を乗り越えたときの衝撃などに対してはまだまだ進化できそうだ。
とはいえ、このクルマの値段は魅力的。ナビはオプションだが、お値打ち感は非常に高い。
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