スポーティモデル「S5」の354馬力、「R8」の420馬力を大幅に超える450馬力という圧倒的なパワーを発生する高回転型ユニット。パワーはムダなく正確に路面に伝えられ、「RS5」の走りは未知の領域に突入した!
エレガントな高級クーペとして、注目度が高まるアウディA5。そのファミリーには、特別なメカと性能を与えられたエクスクルーシブなモデルが存在する。354馬力の4.2L V8FSIを積むS5や、333馬力の3L V6TFSIを積むS5カブリオレは、よく知られた存在だろう。だが、それでも満足しないとことん贅沢なファンのために、アウディはS5の上に位置するモデルを用意した。それが、RS5なのだ。
はたしてRS5とは?ひとつ前の世代には、スペシャルチューンの高回転型4.2L V8を積むRS4が存在したが、それを継承・発展させたクーペモデルがRS5と言っていい。でも、発展のレベルがスゴイ。
まず心臓に注目すれば、V8FSIのチューンはさらに進み、420馬力から450馬力へとパワーアップ。加えて、ミッションを6速MTから7速Sトロニックへと変更し、超高性能車でも当たり前になりつつある2ペダル化にも対応をした。
0→100km/hを4.6秒、0→200km/hを15.5秒で駆け抜けるRS5も、日常は自動変速に任せたイージードライブが可能だ。ツインクラッチ式のSトロニックは、スムーズなクラッチワークと的確な変速を実現しているから、毎日の足としても使うことができるわけ。
それでいて、鞭を入れたときの速さと迫力はハンパではない。どんな場面でも駆動力をムダなく路面に伝えるのは、「さすがクワトロ」といった印象。発進のGフォースはシートに体がめり込むほどで、そこからも1.8トンの車重をまるで意識させない勢いで速度を伸ばしていく。
中高回転域で「クゥォーーン」と吼えるV8とSトロニックの連携は完璧で、目眩く世界へと誘ってくれる。なんとレブリミットは8500回転!頂点を極める快感は、言葉では表現し尽くせないほど。パドルシフトの早さとキレも感動的だ。
しかも現代のクワトロは、低ミュー路や高速クルーズのマイスターに終わらず、ハンドリング性能も一流。RS5の場合は、トルセン式からクラウンギヤ式にセンターデフを変更した最新クワトロメカと、エンジン搭載位置からの大変更で改善された前後重量配分がカギを握る。
当然のごとく、専用スポーツサスや、アクティブステアリングを組み込んだアウディドライブセレクトも採用する。で、とどめは、後輪左右のトルク配分を可変制御する新兵器のスポーツディファレンシャルの存在。これだけのハイテクで固めるのだから、実力は推して知るべし、だ。
舞台はおなじみの箱根。アンダーステアに悩まされる場面も少なくなかったRS4とは違い、RS5は見事なほどきれいに曲がってくれた!
タイトコーナーをグイグイと攻め、高速コーナーにズバッと切り込む快感と興奮は、従来のフロントエンジン・クワトロでは味わえなかった種類のものだ。もちろん、常時4駆らしくトラクション性能も素晴らしい。
全開コーナリングでは回頭や切り返し時にわずかな応答のラグを感じ、高速ハードブレーキではフロント8ピストンキャリパーのブレーキを持ってしても車重の重さを意識させられたものの、総合的にみたスポーツ性は間違いなく最高ランクにある。
それでいて、20インチを履いても「十分快適」の乗り心地を実現し、クルージングの静粛性、日常の扱いやすさといった要求までを満たすのだから、その万能ぶりはまさしく天晴れ!コンフォートモードで「さりげなく」から、ダイナミックモードで「過激に」まで、RS5はあらゆるシーンで悦楽を提供してくれる。
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