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AUDI A4 |
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■発表 2005・2 |
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新生アウディの大本命A4に
アウディの実力の高さを見た |
見た目だけでなく、じつは中身も大きく進化したA4
新型エンジン搭載の2.0TFSIに乗り
その懐の深さと抜群のパフォーマンスに魅了された |
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最強布陣のなかでも2.0ターボに感嘆 |
質感と実力ともに、着々とポテンシャルアップを果たしてきたアウディの販売台数は、好調に推移。05年1〜3月までの輸入車登録実績は3811台と前年同期比の19.2%増で、メルセデス、BMWのビッグ2を追う。まして2月に発売された新型A4のセダン/アバントの参入により、さらなる躍進が見込まれる。
第7世代となる新型A4でとくに注目できるのは、2種類の新開発FSI(直噴)エンジン。直4の2Lターボと3.2L V6で、クワトロ専用となる6速ティプトロニックATが組み合わされる。さらにエントリーモデルとして、2L・FF+マルチトロニック(7速MTモード付CVT)がラインアップ。アバントも同じラインアップで登場し、さらに4.2L V8搭載の高性能S4がひかえるとなれば、万全の布陣。商品力は強力このうえなしだ。
サスペンションも新たにファインチューンされて、レベルアップしたA4。2.0のなかでは、最新の2L直噴ターボ、すなわち2.0TFSIクワトロの走行フィールに魅了された。
最高200馬力のエンジンは、全域にわたり至って軽やかに吹け上がり、レスポンスも鋭い。ターボラグなどは、まったく感じさせない自然さが、素性のよさを物語ってくれる。Dレンジのままのフル加速では、6800回転レッドのところ6500から6700回転でシフト。まさに、アクセル操作に応じて一気の高まりを見せるという調子だ。パワフルなエンジンをハイギヤード・クロスレシオの6速ATがキメ細やかに、それをまたクワトロシステムが無駄なく路面に伝達するというフォーメーションが頭に浮かぶほど。ことに、アクセルのオンオフを頻繁にくり返したときなど、そのレスポンスのよさに一体感を覚える。 |
クワトロが導く
抜群のコントロール性 |
高速クルージングはいうまでもなく上々。100km/hは6速2100、5速2600、4速3400、3速4400回転にすぎず、軽やかなエンジン音とともに余裕しゃくしゃく。優れた高速直進安定性と相まって、許されるならストレスのない速度無制限で、どこまでも走って行きたくなる。そんな気にさせるところが、懐の深さを実感させるのだ。
プレミアム・ミディアムとしてインパクトがあるのは、重厚感のある乗り味。フロントサスはS4から、リヤサスはA6から流用した軽合金コンポーネントを多用し、バネ下重量を軽減。新たにスプリング、ダンパーを緻密にチューンした効果はてきめん。足腰はビシっとしていても、程よいマイルド感を保つところが見事だ。
さらに、ハンドリングと安定したコーナリング姿勢にホレボレ。2.8回転のパワステは、最初は軽すぎると感じるもののすぐに慣れ、上々のレスポンスを見せる。さらに通常、前後50対50のトルク配分が、状況により75対25〜25対75へ変わるクワトロが絶妙にマッチング。テクニカルなワインディングロードで本領を発揮する。自在なコーナリング性と、4輪が路面をしっかり捉えて離さないオンザレール感覚は、クワトロならではだ。
まして、アクセル・レスポンスがよいだけに、一体感のあるスポーツフィールを堪能することができる。ロールが気にならず、アクティブセーフティを高める先進のESPが、無用な不安を感じさせない。 |
(文●横越光廣 写真●内藤敬仁) |
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●アウディの新たな顔、大胆なシングルフレームグリルと新形状のクリアガラスヘッドライト、せり上がったショルダーラインなどがA4のダイナミックさを強調。それでいて、ルーフラインは滑らかでエレガント。2分割式リヤコンビライトは、ロー&ワイドを強調。 |
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●セダンのボディは、全長×ホイールベースが4585×2645mmと、先代と比べると全長だけが+30mm。フロントとリヤのオーバーハングは+10/20mm拡大。 |
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●シートはフィット感があって、すぐに好ポジションが取れる。リフターが有効。座り心地はソフトめで、不当な疲労感は与えない。 |
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●後席に座ると上級感が心地よい。レッグスペースも広い。ただし、ルーフが絞られているため、ヘッドスペース両端には圧迫感がある。 |
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●基本的なデザインはMC前と変わらず。本革巻きの4本スポークステアリングは、握りが太めだが手にしっくり。テレスコ&チルト機構付きで、だれにでも好ポジションをもたらすはず。メーターは見やすく、各情報を伝えるDISも便利。 |
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●6速ティプトロニックATは、Dレンジでもスポーツプログラム(Sモード)でもDSP(ダミナミックスポーツプログラム)が状況に応じた最適なシフトをアシストする。 |
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●トランクリッドは、ヒンジ部の妙で大きく開く。ただし、開口部は広いとはいえず、大きな荷物の出し入れは、いまひとつ。幅は狭めで奥行きでかせぐ。後席は分割可倒式。 |
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●FSI(直噴)の噴射圧は最大110バールに達する。ターボながら10.5の高圧縮比を持つエンジンは、1800〜5000まで最大トルクを維持。高レスポンスとトルクフルさを両立。2本のバランスシャフトを備える。 |
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■モロブルー・パールエフェクト ■アコーヤシルバー・メタリック
■ディープグリーン・パールエフェクト ■ブリリアンレッド ■ファントムブラック・パールエフェクト
□アークティックホワイト
※ほか5色あり |
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セダンよりも引き合いがあるアバント。そこが今の時代を象徴しているが、アバントはスタイリッシュでスポーツワゴンとして魅力十分。セダンに勝るとも劣らない性能を備えているので、うなずける成り行きだ。アルミルーフレール、荷室のネットなどが標準。カーペットを敷きつめた床はフラット化し、上級感、使い勝手で注目できる。 |
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