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「R」OF REFINEMENT 洗練さを増した、ボルボのホットバージョン「V70R」 |
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洗練さを増した、ボルボのホットバージョン「V70R」 |
第2世代までは限定車だったS60R/V70Rが、06年モデルの第3世代からカタログモデルに昇格。これまでシリーズの最強となる「R」は、レーシングではなくリファインメント(洗練)を意味するとアナウンスされてきた。だが正直なところ、パワフルではあってもいまひとつ大味で、洗練というフレーズは不似合いに思えた。ところが、最新のV70Rに乗って一転。リファインメントの意味が、俄然クローズアップされるにいたったのだ。
V70Rの06年モデルは、新開発のギヤトロニック6速ATを搭載、2.5L直列5気筒ハイプレッシャーターボは最大トルクが5.1kgm向上。プレチャージ式電子制御AWDの採用により、レスポンスが高まり、後輪の最短トルク伝達時間は現行モデルと比較し50%向上。そこまで知らされただけで、早く試乗したいという気分にさせられた。
最高出力の300馬力は変わらなくても、発生回転数が500回転低い5500回転に。チューンが見直されたエンジンと6速ATがどんな走りをもたらすのか、まず第一にそこが知りたくてフル加速すると6300〜6500回転でシフト。最大過給は1.1バールとあって、ターボパワー炸裂だ。さらに6速ATをSモードにすると、レスポンスはビンビン。シフトスケジュールなどノーマルとは明らかな違いがあるだけに、ことさらスポーツ性が強調される。0ー100km/hはなんと6.9秒。従来車は7.7秒だから、どれほどパワフルになっているかが知れるはず。100km/hは6速1900、5速2500、4速3200、3速4400、2速6600回転相当とハイギヤリングでも、最大トルクが1950〜5250回転にわたって保たれるだけに、ドライバビリティは抜群。ピーキーさがなく、全域どこからでもアクセルに即答して力強く加速する。
これほどパワフルでありながら、ジャジャ馬にあらず。急発進時などでも、暴れることなくしっかりトラクションがかかるのは新たなAWDシステムに負う。そしてもうひとつ見逃せないのは、進化したFOUR-Cアクティブパフォーマンスシャシーがもたらす絶妙なフットワークだ。1/100秒以下での特性制御が可能な電子制御連続可変ショックアブソーバーが、走行状況により毎秒500回の頻度で更新される情報に即応、最適化。「R」ではAWDやDSTCとの連携により緻密にコントロールされる。
3モードのなかでベストと思える「スポーツ」でワインディングロードを走ると、コントロール性とスタビリティの高さに驚かされる。2.5回転のパワステは程よくクイックで、フラットな姿勢を保ったままのコーナリングは、まるで限界知らずのよう。
「アドバンス」ではよりダイレクト感が増し、さらにパワフルに。走りに一体感があり、また快適性が無視されていないところに好感。高性能でいて性格が穏やかなところに「洗練」を見た。 |
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●本革巻ステアリング、メタルブルーに輝く円形メーター類、シートなど、R専用アイテムが各所に。前席は8ウェイ電動式で、ポジションはいうことなし。バケットタイプでハードコーナリング時にもしっかり体をサポートしてくれる。後席は185cmのスタッフが乗っても不足なし。乗り心地自体がマイルドで、なかなか快適だったという。 |
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●直5DOHCは、ツインインタークーラー付ターボと、ワイドレンジデュアルCVVTの採用により、全域スムーズ、パワフルだ。300馬力というハイパワーを生かすのが3モードFOUR-Cアクティブサス。「コンフォート」ではソフトに、「スポーツ」はオールマイティに、「アドバンス」ではハード設定となる。それぞれの持ち味がワンタッチで切り替え可能だ。 |
●プロポーションを引きしめるR専用アイテムたち。18インチアルミに235/40ZRのPZERO ROSSOでフットワークも俊敏に。また、ブラックメッシュのグリルに、バンパーと面一化されたマスク、ツインインタークーラー用の大きなインテークが目を引く。バイキセノンヘッドライトのベゼル部分はサテンシルバー仕上げとなる。 |
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