【関東エリアドライブ】気の向くまま行くのが楽しさの秘訣茨城の魅力を満喫する小旅行

深く神聖な森を歩いてリフレッシュのひととき

　次に向かったのは鹿島神宮。先のミュージアムとはうって変わり、鳥のさえずりが心地よく響く静けさのなか、朱色が鮮やかな大楼門が迎えてくれた。茨城県唯一の国宝である直刀「ふつのみたまのつるぎ」が納められているほか、天然記念物指定の20万坪にもおよぶ広大な照葉樹林を誇る由緒正しき神宮。自然と背筋を伸ばしたくなる雰囲気だ。

　境内には地震を起こす大ナマズの頭を押さえているという要石や、神宮の使いだというニホンジカの飼育場所もあり、見所満載。深い森のなかをゆっくりと歩きながら、神聖な空気をたっぷりと満喫した。

ありがたい長命の清水で打ったコシのある蕎麦

　広い境内を散歩したら、グゥとお腹が空いてきた。じつは鹿島神宮にきたワケはもうひとつあって、大楼門から入ってちょうど森の反対側にあたる御手洗池（みたらしのいけ）がそれ。飲むと寿命が長くなるという湧水がコンコンと湧き続けているこの泉の側に、その清水を使った打ちたて蕎麦を楽しめる食事何処「一休（ひとやすみ）」がある。時間さえ合えば、目の前で蕎麦を打っているところを見る事もできる。

気ままに見つける楽しさ 見所たくさんの茨城

　とくに目的地もなく、ふらりと気の向くままにクルマを走らせる。ちらりと横を見ると、道沿いに建ち並ぶかわいらしい家が流れて行くなか、スキマからキラキラと輝く青いものが目に映った。海だ！　直感的にそう感じて、入り組んだ細い路地を、ひたすらそちらの方へ。

　一見大柄に見えるジープ・パトリオットは意外と小まわりが効いて、苦もなく狭い急角度の曲がり角をクリア。しばらくして視界が開け、遠く広がる水平線が見えた。海を見ると、とても遠くまできた気がする。小旅行。そんな言葉がしっくりくる。

　釜から揚げたてのせいろ蕎麦をスルリ。コシのある歯ごたえとともに、蕎麦のよい香りが口いっぱいに広がって、なんとも言えない幸せ感に包まれる。たしかに寿命が延びそうだ。炭火で焼かれた食べがいのある大団子もオススメ。みたらし、草、きな粉の3種類を一度に味わえる三色だんごはなんとも贅沢。湧水を使った長命のお茶で締めれば満足だ。