【関東エリアドライブ】高原の風にそよぐ草花に囲まれて

　館内に入り、まず向かったのは野外展示場。芝生が敷き詰められた広々とした敷地内でオープンエアのもと、100点あまりの彫刻が楽しめると聞いていたからだ。

　ひと足、またひと足と進むごとにロダン、ブールデル、ミロ、ムーアなどの名作が心のなかへと飛び込んできた。 その彫刻の造形の素晴らしさはもちろん、作品を手がける真っ最中の作者が見えてくるよう。遮るもののない屋外という空間のせいだろうか、 自分のイメージも無限大に広がっていくように感じられた。

　なかでも目を引いたのが、「幸せを呼ぶシンフォニー彫刻」と呼ばれる大きなステンドグラス調の塔。 ひとつひとつのガラスを手で仕上げて作ったという作品は、作者の夢をモチーフにしたという。鳥や馬、人の顔などが色の流れに溶け込みあふれている。 この空間では、ゆったりとした時間がたしかに流れていた。