まさかこんなところに水族館があるなんて……。海辺に近いところという、勝手なイメージを大きく崩したのが、箱根の森のなかにある「箱根園水族館」。
入ってすぐに大水槽がド〜ンと構え、なかに沈む沈没船が雰囲気を出している。魚が見ている世界と同じように見れるというのぞき窓は、
頭をすっぽりと入れることのできる凸レンズ。本当に水中にいるような感じで見ることができ、ついつい長居、不思議な水の世界を堪能してしまった。
ほかもサメ、ペンギン、カニといった専用水槽も用意。下から見上げるブリッジ水槽も迫力のつくりだ。
また芦ノ湖の近くということもあり、淡水魚も専用館で充実。めずらしい種類の魚を多く見ることができる。
さらに人気のアザラシショーは、世界で唯一淡水に棲むアザラシ「バイカルアザラシ」が登場。ちょっとぽっちゃりとした体つき、つぶらな瞳で見つめられてしまうと……
間違いなく癒し系。とくに温泉アザラシとして知られる「ビリー」君は、なかば反則的な動きで、ほんわかとした気分に和ませてくれた。
ショーが終わり、ふと視線を変えると、霧に包まれた芦ノ湖が幻想的に映った。非日常的な穏やかさ、夏のひとときに贅沢な時間が流れた。