今回のスポットは、東京の港区にある白金。女性ファッション誌が造りだした「シロガネーゼ」という言葉でも有名な、高級住宅街のひとつ。高額な輸入車が、ごく当たり前のように走るとてもハイソな街。
ところで、この白金。「しろがね」と呼ばれることが多いが、これは誤りで正しくは「しろかね」と読む。その昔、大量の「しろかね(現在の銀)」を持つ長者が、この地にいたため、そう呼ばれたとされる。
御用地(皇室の保有地)があった白金には都心にもかかわらず緑が多い。現在は、都や国の庭園美術館や自然教育園として、街に住む人、訪れる人にやすらぎを与えている。
もともと「高収入の夫を持ち、白金および白金台に住む専業主婦」を形容することの多いシロガネーゼという言葉だが、目抜き通りの並木道プラチナ通り(外苑西通り)に軒を連ねるブティックやカフェには、昼下がりともなれば、それらしき有閑マダムたちの姿が多く見られる。センスの良さとゆとりを感じさせるその存在は、やはり街の主役だ。「白金はプライベートでよく来る街です、地元の人の舌が肥えているのか、パンやお菓子、レストランも、人に紹介したくなるお店が多いです」と語るのは、今回のドライブに同行してくれた白河なおみさん。彼女はまた、青山や表参道とも少し違った、白金の、落ち着いた普段着のような感じが好きだという。
取材当日は陽気も良く、春の訪れを感じながら、のんびりとハイソな街歩きを楽しめた。そして、地元の人に人気があるベーカリーで昼食をとり、おやつのためのドーナツを選び、庭園美術館に向かった。