【徹底紹介】BMW X5のすべて

BMW X5

走りとエコを両立させる先進テクノロジーを導入

　クロスオーバーSUVを「SAV（スポーツ・アクティビティ・ビークル）」と呼び、ライバルとの違いを主張するのがBMW。ご存じのように第一弾は、2000年に市場投入されたX5だった。注目すべきはクルマの成り立ちで、モノコック式ボディにFRベースの4WDメカを組み合わせるカタチで、BMWらしい走りへのこだわりを表現している。

　そんなX5は、07年に2代目へと世代交代。全長、全幅およびホイールベースをひとまわり拡大するとともに、3列シート7人乗りモデルを追加し、大きな話題を呼んだ。その背景にあるのは、弟分X3の登場と、投入が決定していたクーペ版の兄弟車、X6の存在だと言っていい。

　加えて、3列シートをウリにするボルボXC90、アウディQ7、メルセデスGLクラスへの対抗策という意味合いも大きい。2代目がより堂々としていて、さらにユーティリティに優れた高級SAVへと発展した理由は、そこにあるわけだ。

　ことスポーティさに関しては、引き締まったボディを持つ先代のほうが個性は明快だったが、ステイタス性が高まったことは確か。また、最大需要地である北米プラント製という事実に変わりはないが、クオリティ全般も一段と高められている。これも見逃せない進化点と言える。

　そして、10年春の改良を機に、X5もBMWの新スローガンである「エフィシェント・ダイナミクス」の方向へとシフト。直6は自然吸気3Lから3L直噴ターボ、V8は自然吸気4.8Lから4.4L直噴ツインターボへと心臓をスイッチし、併せてATも6速から8速へと変更された。「走り」と「エコ」を同時に進化させるのが、BMWが推進するツインパワー・ターボ・テクノロジーのウリだ。さらに12年2月には、待望のクリーンディーゼルを積む35dブルーパフォーマンスも追加！　X5は大幅な戦力アップを実現している。