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アルファロメオ 147
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ALFA ROMEO 147
個性的なスタイル、走りが魅力的なイタリアのホットハッチ、アルファ147
アルファロメオのなかでもとくにフットワークが軽く、刺激的な走りが魅力のひとつ
ここでは、そんな官能的な1台の魅力にとことん迫ってみたい
さらに洗練されたデザインと走りが魅力 所有欲をくすぐる個性派イタリアン・ホットハッチ
写真●内藤敬仁 文●森野恭行/GooWORLD 撮影協力●フィアットオート・ジャパン TEL:0120-779-159
ALFA ROMEO 147 ALFA ROMEO 147
Cセグで異彩を放つホットハッチの傑作
 創業1910年。アルファロメオの名を世界に轟かせた存在は、高度なパフォーマンスを誇るスポーツセダンやGTカー、そして数々の栄光を勝ち取ったレーシングマシン群。そんなイタリアの名門と、FF2ボックスのイメージはにわかには一致しにくい。しかし、その歴史は意外なほど古い。
 アルフィスタには言わずもがなだが、元祖は71年発表のアルファスッド。4気筒ボクサーを縦に置くユニークなパワートレーンが特徴で、日本の名車の1台に数えられる、スバル1000の影響を受けたモデルとも言われている。
 それが、直線基調の2.5ボックススタイルを特徴とする“33”へと発展したのは83年。4×4やワゴンを加え、90年のマイチェンを経て94年まで生産された。だが、ここで“純血モデル”の歴史は終焉。後継2ボックスは、まるで異なる成り立ちとメカで登場する。
 そう、94年トリノショーでベールを脱いだ145だ。ひと足先に登場した155と同様に、フィアット・ティーポをベースとするモデルで、パワートレーンは横置き直4に激変していた。それまでの“75”と“33”とは駆動方式も、エンジンも異なる異母兄弟(?)の関係にあったが……155と145(日本には正規輸入されなかったが5ドアの146も存在)は、DNAを完全共有する兄弟に。現在の156と147も、そうした手法により生み出された兄弟だ。
 さて、これで歴史のおさらいは終わり。147の世界の奥深くにまで入っていくことにしよう。
 好みにより順位は入れ替わるだろうが、アルファ147の2大魅力は、個性的なスタイルとホットな走りだ。この2点において、147は激戦のCセグメント・ハッチバック市場での独自のポジションを確立している。しかも、アクが強すぎた145と比べると、魅力がずっとわかりやすくなった。
 マニアックなコンパクトから、みんなの所有欲をくすぐる個性派コンパクトへと脱皮。そこに、147のヒットの秘密がある。ワルター・デ・シルヴァ氏がチェントロ・スティーレ(自社デザインスタジオ)を率いていた時代の作品群は、個性やアクの強さと、まとまりや洗練度が絶妙にバランス。
 ちなみにデザインを手がけたのは、現在はスバルに籍を置くアンドレアス・ザパティナス氏。アルファのFF2ボックスとスバル……そこに不思議な縁を意識するのは、ボクだけではないはずだ。
 そして肝心要の走り。156よりも50mm短いホイールベース、260mmも短い全長を持つ147のフットワークは、兄貴よりもさらに軽快で、全体に若々しいスポーティ感が満ちている。ダイレクトかつクイックなハンドリングは、FFとは思えないほど刺激的だ。その頂点に“GTA”が存在する。
 05年春から日本に導入された新型は、フロントの造形を全面的に見直すとともに(全長は55mm拡大)、リヤはコンビランプの造形、モールの演出(バンパーモールを廃止し、テールゲートガーニッシュを追加)、バンパーデザインを変更。147らしさをそのままに、一段とデザインを洗練させた。
 本国デビューから4年あまりが経過したが……「個性」と「洗練」に磨きをかけて登場した147は、これからもやる気満々! イタリアン・ホットハッチの代表格から、目を離すことはできない。
ALFA ROMEO 147
詳細カタログ 中古車検索
1.6ツインスパーク 257.25
2.0ツインスパーク 298.2
2.0ツインスパーク・セレスピード 313.95
GTA 444.15
GTAセレスピード 459.9
■05年モデル アルファロメオ147
2.0ツインスパーク ・セレスピード(5AT)主要諸元
全長×全幅×全高 4225×1730×1450mm
ホイールベース 2545mm
トレッド前/後 1510/1495mm
車両重量 1330kg
エンジン 直列4気筒DOHC
総排気量 1969cc
最高出力 150ps/6300rpm
最大トルク 18.4kgm/3800rpm
使用燃料・タンク容量 無鉛プレミアム・60L
サスペンション前/後 ダブルウイッシュ/ストラット
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤサイズ 205/55R16
MODEL HISTORY 変遷
2001.10
デビュー
アルファ145の後継機種として登場。日本に導入されたのは2Lエンジンを搭載した3ドアと5ドアモデルの2車種。両車種とも上位機種である156でおなじみとなっていたセレスピードを搭載した右ハンドル仕様。
2002.01
3ドアモデルにマニュアル仕様追加
市場の要望に応えるかたちで5速マニュアル・トランスミッション仕様を追加。同時にアルミホイールデザイン、ボディカラー、インテリアカラーのバリエーションが変更された。右ハンドル仕様。
2003.02
初の左ハンドルモデル 5ドア・マニュアル仕様追加
5ドアモデルをベースに5速マニュアル・トランスミッションを搭載した機種を追加。147初の左ハンドル仕様。
2003.05
ハイパフォーマンスモデル147GTAを導入
3ドアモデルをベースに、156GTAと同じ3.2LV6DOHCを搭載。ダンパーやスタビライザーなど走りに関わる部分はすべて専用パーツで仕上げ、エクステリアにもエアロダイナミクスを考えた専用デザインが採用された。6速MTの左ハンドル仕様。
2004.01
TIシリーズ追加
歴代のモデルで、もっともスポーティな装備を備えたモデルに与えられる称号“TI”を冠する「TI2.0ツインスパーク」と、「TI2.0ツインスパーク・セレスピード」の2モデルが追加。TI専用となる17インチアルミホイールやブレーキパッドを装着し、キセノンヘッドライトやスポーツレザーシートも標準設定となる。
2004.03
エントリーモデル“1.6ツインスパーク”追加
エントリーモデルとして5ドアモデルをベースに1.6Lエンジンを搭載した「1.6ツインスパーク」を追加。5速MTの右ハンドル仕様。
2004.05
GTAにセレスピード追加
ハイパフォーマンスモデルとなる「GTA」にATモード付き6速シーケンシャル・トランスミッションを搭載した「セレスピード」を追加。3ドアの右ハンドル仕様。
2004.07
特別限定車 リネアロッサシリーズ追加
2Lエンジンを搭載するモデルに、レッドレザーインテリア、専用アルミホイールなどを採用。赤いラインを意味する「リネアロッサ」どおり赤を基調としたインテリアが特長。車種ごとに40〜260台の限定発売。
2004.09
TIシリーズにさらなるスポーティモデル追加
TIシリーズにスポーツサスペンションを装備した4車種が追加された。ローダウンしたフォルムで、よりスポーティさを前面に押し出したデザインとなっている。
2005.05
マイナーモデルチェンジ ラインアップを変更
エクステリアを一新し、コンパクトでスレンダーなフォルムのなかにスポーティさと気品を強調したデザインを採用。さらに、2Lモデルにはコンフォートサスペンションやニューデザインのアルミホイールが標準装備とされた。同時に3ドアモデルとTIシリーズが廃止となり、1.6Lモデルが1車種、2Lモデルが2車種、GTAが2車種の全5モデルのラインアップとなった。
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